CAD/CAM冠の算定要件の変更があります
CAD/CAM冠用の材料区分が追加されました
令和5年12月から大臼歯用の CAD/CAM冠用材料(Ⅴ) が保険適用となりました。
既存のCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)と異なり、7番の残存状態や金属アレルギーの有無に関わらずすべての大臼歯に算定可能です。
どちらの技工物の材料で製造しているかは、技工所や製造販売元にお問合せください。
部位 | 算定する材料区分 | 技工物の材料 | 適用 |
1~3番 | CAD/CAM冠用材料Ⅳ | 前歯の CAD/CAM冠用材料 | 制限なし |
4・5番 | CAD/CAM冠用材料Ⅰ | 小臼歯の CAD/CAM冠用材料 | 制限なし |
CAD/CAM冠用材料Ⅱ | 小臼歯の CAD/CAM冠用材料 (CAD/CAM冠用材料Ⅱとして認可されている材料) | ||
CAD/CAM冠用材料Ⅱ | 大臼歯の CAD/CAM冠用材料 | ||
6番 | CAD/CAM冠用材料Ⅲ | 大臼歯の | 全顎7番が残存し、左右の咬合支持がある患者に対し、過度な咬合圧が加わらない場合において可能。 |
CAD/CAM冠用材料Ⅴ | 大臼歯の | 制限なし | |
7・8番 | CAD/CAM冠用材料Ⅲ | 大臼歯の | 医科から金属アレルギーの情報提供を受けた場合のみ可能。 |
CAD/CAM冠用材料Ⅴ | 大臼歯の CAD/CAM冠用材料 (CAD/CAM冠用材料Ⅴとして認可されている材料) | 制限なし |
M015-2 CAD/CAM冠
(1) (略)
(2) CAD/CAM冠は以下のいずれかに該当する場合に算定する。
イ 前歯又は小臼歯に使用する場合
ロ 上下顎両側の第二大臼歯が全て残存し、左右の咬合支持がある患者に対し、過度な咬合圧が加わらない場合等において、CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)を第一大臼歯に使用する場合
ハ 歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有する患者において、CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)を大臼歯に使用する場合(医科の保険医療機関又は医科歯科併設の医療機関の医師との連携の上で、診療情報提供(診療情報提供料の様式に準ずるもの)に基づく場合に限る。)
ニ 大臼歯にCAD/CAM冠用材料(Ⅴ)を使用する場合
(3)~(5) (略)
(6) CAD/CAM冠用材料(Ⅴ)を使用したCAD/CAM冠を装着する場合、歯質に対する接着力を向上させるためにサンドブラスト処理及びプライマー処理を行い接着性レジンセメントを用いて装着すること。
4 歯冠修復及び欠損補綴の部に規定する特定保険医療材料の取扱い
058 CAD/CAM冠用材料
(1) (略)
(2) CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)及び(Ⅴ)は大臼歯に使用した場合に限り算定できる。
(3) (略)
(4) CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)及び(Ⅴ)を大臼歯に使用した場合及びCAD/CAM冠用材料(Ⅳ)を前歯に使用した場合は、製品に付属している使用した材料の名称及びロット番号等を記載した文書(シール等)を保存して管理すること(診療録に貼付する等)。
機能区分
(2) 機能区分の考え方
構成成分及び物理的性質により、CAD/CAM冠用材料(Ⅰ)、CAD/CAM冠用材料(Ⅱ)、CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)、CAD/CAM冠用材料(Ⅳ)及びCAD/CAM冠用材料(Ⅴ)の合計5区分に区分する。
(3) 機能区分の定義
①~④ (略)
⑤ CAD/CAM冠用材料(Ⅴ)
次のいずれにも該当すること。
ア ポリエーテルエーテルケトンに無機質フィラーを質量分率17~25%配合し、成型して作製したレジンブロックであること。
イ ビッカース硬さが 25HV0.2 以上であること。
ウ 37℃の水中に 7 日間浸漬後の 3 点曲げ強さ 180MPa 以上であること。
エ 37℃の水中に 7 日間浸漬後の曲げ弾性率が 5GPa 以下であること。
オ 37℃の水中に 7 日間浸漬後の吸水量が 10μg/mm³以下であること。
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001173326.pdf#page=30
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