根面う蝕管理料/エナメル質初期う蝕管理料が新設されます

掲載する区分が同じだと思うので、1ページに3記事載せてます。

根面う蝕管理料が新設されます

根面う蝕管理料(30点)が新設されます。

初期根面う蝕に罹患している対象患者に対して、非切削によるう蝕の管理を行う場合に、根面う蝕管理料(30点)が月1回算定できます。
[対象疾患:根C] 

対象患者
以下のいずれかに該当し、初期根面う蝕に罹患している患者。
・歯科疾患管理料を算定した患者した65歳以上の患者
・歯科特定疾患療養管理料を算定した65歳以上の患者
・歯科訪問診療料を算定した患者

算定要件
B000-12 根面う蝕管理料 30点(新設)

注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料若しくは区分番号B002に掲 げる歯科特定疾患療養管理料を算定した患者(65歳以上のものに限る。)又は区 分番号C000に掲げる歯科訪問診療料を算定した患者であって、初期の根面う蝕に罹患しているものに対して、当該う蝕の評価に基づく管理計画を作成するとともに、その内容について説明を行い、非切削による当該う蝕の管理を行う場合に、月1回に限り算定する。

注2 区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関が当該管理を行う場合は、口腔管理体制強化加算として、48点を所定点数に加算する。

 (1) 注1に規定する初期の根面う蝕とは、露出した歯の根面に生じ、変色を認めるがう窩はない又はあってもごく小さい、表面が硬く、滑沢で光沢がある初期のう蝕をいう。

 (2) 根面う蝕管理料は、B000-4に掲げる歯科疾患管理料若しくはB002に掲げる歯科特定疾患療養管理料を算定した患者(65 歳以上のものに限る。)又はC000に掲げる歯科訪問診療料を算定した患者であって、初期の根面う蝕を有するものに対して、当該う蝕の進行抑制を目的として実施する管理等をいい、患者等の同意を得て管理等の内容について、説明を行った場合に算定する。
なお、当該管理を行った場合は、患者等に対し、説明した内容の要点を診療録に記載する。
当該管理を行うに当たっては、関係学会より示されている「初期根面う蝕の管理に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)を参考とすること。

 (3) 根面う蝕管理料を算定した日に機械的歯面清掃処置又はフッ化物歯面塗布処置を行った場合は、それぞれI030に掲げる機械的歯面清掃処置又はI031に掲げるフッ化物歯面塗布処置を別に算定する。

 (4) B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加算の施設基準の届出を行っている保険医療機関において、根面う蝕管理を行った場合は、「注2」に規定する加算を算定する。 

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エナメル質初期う蝕管理料が新設されます

エナメル質初期う蝕管理料(30点)が新設されます。

エナメル質初期う蝕に罹患している対象患者に対して、う蝕の管理を行う場合に、エナメル質初期う蝕管理料(30点)が月1回算定できます。[対象疾患:Ce]

対象患者 
以下のいずれかに該当し、エナメル質初期う蝕に罹患している患者。
・歯科疾患管理料を算定した患者
・歯科特定疾患療養管理料を算定した患者(年齢制限なし)

算定要件 
B000-13 エナメル質初期う蝕管理料 30点(新設)

注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料又は区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料を算定した患者であって、エナメル質初期う蝕に罹患しているものに対して、当該う蝕の評価に基づく管理計画を作成するとともに、その内容について説明を行い、当該う蝕の管理を行う場合に、月1回に限り算定する。

注2 区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関が当該管理を行う場合は、口腔管理体制強化加算として、48点を所定点数に加算する。 

 (1) 注1に規定するエナメル質初期う蝕とは、エナメル質に限局した表面が粗造な白濁等の脱灰病変をいう。

 (2) エナメル質初期う蝕管理料は、B000-4に掲げる歯科疾患管理料又はB002に掲げる歯科特定疾患療養管理料を算定した患者であって、エナメル質初期う蝕を有する患者に対して、当該病変の治癒又は重症化予防を目的として実施する管理等をいい、患者等の同意を得て管理等の内容について説明を行った場合に算定する。なお、当該管理を行った場合は、患者等に対し、説明した内容の要点を診療録に記載する。当該管理を行うに当たっては、関係学会より示されている「エナメル質初期う蝕に関する基本的な考え方」(平成 28 年3月日本歯科医学会)を参考とすること。

 (3) エナメル質初期う蝕管理料を算定した日に機械的歯面清掃処置又はフッ化物歯面塗布処置を行った場合は、それぞれI030に掲げる機械的歯面清掃処置又はI031に掲げるフッ化物歯面塗布処置を別に算定する。

 (4) B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加算の施設基準の届出を行っている保険医療機関において、エナメル質初期う蝕管理を行った場合は、「注2」に規定する加算を算定する。

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口腔管理体制強化加算(+48点)が新設されます。

「根面う蝕管理料(30点)」または「エナメル質初期う蝕管理料(30点)」への加算として、「口腔機能指導加算(+48点)」が新設されます。
 なお、「口腔機能指導加算(+48点)」を算定している患者については、機械的歯面清掃処置(72点)が月1回の頻度で算定可能です。

算定の条件
・地方厚生局に「小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加算の施設基準」(旧施設基準名:か強診)を届出している医療機関であること。
※ 既に「か強診」の施設基準を届出済の医療機関においては、令和7年5月31日まで経過措置期間となり、「小児口腔機能管理料の注3に規定する施設基準」を満たしていると見なされます。令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合には、「小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加算の施設基準」を地方厚生局に届出をおこなう必要があります。
第 13 の2 小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加算
1 口腔管理体制強化加算の施設基準
 (1) 歯科医師が複数名配置されていること又は歯科医師及び歯科衛生士がそれぞれ1名以上配置されていること。
 (2) 次のいずれにも該当すること。
   ア 過去1年間に歯周病安定期治療又は歯周病重症化予防治療をあわせて 30 回以上算定していること。
   イ 過去1年間にエナメル質初期う蝕管理料又は根面う蝕管理料をあわせて 10 回以上算定していること。
   ウ 歯科点数表の初診料の注1に規定する施設基準を届け出ていること。
   エ 歯科訪問診療料の注 15 に規定する届出を行っていること。
  (4) 以下のいずれかに該当すること。
   ア 過去1年間の歯科訪問診療1、歯科訪問診療2若しくは歯科訪問診療3の算定回数又は 連携する在宅療養支援歯科診療所1、在宅療養支援歯科診療所2若しくは在宅療養支援歯 科病院に依頼した歯科訪問診療の回数があわせて5回以上であること。
   イ 連携する歯科訪問診療を行う別の医療機関や地域の在宅医療の相談窓口とあらかじめ協議し、歯科訪問診療に係る十分な体制が確保されていること。
 (5) 過去 1 年間に診療情報提供料(Ⅰ)又は診療情報等連携共有料をあわせて5回以上算定している実績があること。
 (6) 当該医療機関に、歯科疾患の重症化予防に資する継続管理(エナメル質初期う蝕管理、 根面う蝕管理及び口腔機能の管理を含むものであること。)並びに高齢者・小児の心身の特 性及び緊急時対応等に関する適切な研修を修了した歯科医師が1名以上在籍していること。なお、既に受講した研修が要件の一部を満たしている場合には、不足する要件を補足する研修を受講することでも差し支えない。
  (7) 診療における偶発症等緊急時に円滑な対応ができるよう、別の保険医療機関との事前の 連携体制が確保されていること。ただし、医科歯科併設の診療所にあっては、当該保険医療機関の医科診療科との連携体制が確保されている場合は、この限りではない。
  (8) 当該診療所において歯科訪問診療を行う患者に対し、迅速に歯科訪問診療が可能な歯科医師をあらかじめ指定するとともに、当該担当医名、診療可能日、緊急時の注意事項等について、事前に患者又は家族に対して説明の上、文書により提供していること。 
  (9) (6)に掲げる歯科医師が、以下の項目のうち、3つ以上に該当すること。 
   ア 過去1年間に、居宅療養管理指導を提供した実績があること。
   イ 地域ケア会議に年1回以上出席していること。
   ウ 介護認定審査会の委員の経験を有すること。
   エ 在宅医療に関するサービス担当者会議や病院・診療所・介護保険施設等が実施する多職 種連携に係る会議等に年1回以上出席していること。
   オ 過去1年間に、在宅歯科栄養サポートチーム等連携指導料を算定した実績があること。
   カ 在宅医療又は介護に関する研修を受講していること。
   キ 過去1年間に、退院時共同指導料1、在宅歯科医療連携加算1、在宅歯科医療連携加算 2、小児在宅歯科医療連携加算1、小児在宅歯科医療連携加算2、在宅歯科医療情報連携 加算、退院前在宅療養指導管理料、在宅患者連携指導料又は在宅患者緊急時等カンファレンス料を算定した実績があること。
   ク 認知症対応力向上研修等、認知症に関する研修を受講していること。
   ケ 過去1年間に福祉型障害児入所施設、医療型障害児入所施設、介護老人福祉施設又は介 護老人保健施設における定期的な歯科健診に協力していること。
   コ 自治体が実施する事業(ケに該当するものを除く。)に協力していること。
   サ 学校歯科医等に就任していること。
   シ 過去1年間に、歯科診療特別対応加算1、歯科診療特別対応加算2又は歯科診療特別対 応加算3を算定した実績があること。
 (10) 歯科用吸引装置等により、歯科ユニット毎に歯の切削や義歯の調整、歯冠補綴物の調整 時等に飛散する細かな物質を吸引できる環境を確保していること。
 (11) 患者にとって安心で安全な歯科医療環境の提供を行うにつき次の十分な装置・器具等を有していること。
   ア 自動体外式除細動器(AED)
   イ 経皮的動脈血酸素飽和度測定器(パルスオキシメーター)
   ウ 酸素供給装置
   エ 血圧計
   オ 救急蘇生セット
   カ 歯科用吸引装置 なお、自動体外式除細動器(AED)については保有していることがわかる院内掲示を行 っていることが望ましい。
 (12) 令和7年5月 31 日までの間、1の(2)のイ及びエ、(4)のア、(5)並びに(9) のオ及びシの規定の適用については、「診療報酬の算定方法の一部を改正する件」による改正前の規定による令和6年5月 31 日以前の各区分の算定回数及び改正後の規定による令和 6年6月1日以降の各区分の算定回数を合計して差し支えない。
 
2 届出に関する事項
 (1) 口腔管理体制強化加算の施設基準に係る届出は、別添2の様式 17 の2を用いること。ま た、研修については、該当する研修を全て修了していることが確認できる文書(当該研修の 名称、実施主体、修了日及び修了者の氏名等を記載した一覧でも可)を添付すること。
 (2) 令和6年3月 31 日時点で「診療報酬の算定方法の一部を改正する件」による改正前のか かりつけ歯科医機能強化型歯科診療所の施設基準に係る届出を行っている保険医療機関については、令和7年5月 31 日までの間に限り、1の(2)のイ、エ及び(3)の基準を満たしているものとする。 
表2 施設基準の改正された特掲診療料(届出が必要なもの)
小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加算(令和6年3月 31 日時点で 「診療報酬の算定方法の一部を改正する告示」による改正前の診療報酬の算定方法別表第二 「B000-4」に掲げる歯科疾患管理料の注 10 に規定するかかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所に係る届出を行っている保険医療機関において、令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

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