令和6年6月索引
【施設基準】
【基本診療料】
初診料・再診料の点数が引き上げされました
初診料・再診料の点数が引き上げされました。
標準的な感染防止対策を日常的に講じることの必要性、歯科医療機関の職員や歯科技工所で従事する者の賃上げ等の観点から、初診料・再診料の点数が引き上げとなりました。
なお、「歯科点数表の初診料の注1に規定する施設基準(歯初診)」の届出をおこなっていない場合の点数は、従前どおりとなります。
改正前 | 改正後 |
初診料 264点 (「歯初診」届出なしの場合 240点 ) |
初診料 267点 (「歯初診」届出なしの場合 240点 ) |
再診料 56点 (「歯初診」届出なしの場合 44点 ) |
再診料 58点 (「歯初診」届出なしの場合 44点 ) |
【医学管理】
歯科疾患管理料にかかわる加算点数に変更があります
エナメル質初期う蝕管理加算(+260点)が廃止されました。
「か強診」届出済みの医療機関で算定できた、歯科疾患管理料に対する加算点数「エナメル質初期う蝕管理加算」が廃止されました。
エナメル質初期う蝕に罹患している患者に対して管理をおこなった場合は、新設の「エナメル質初期う蝕管理料(30点)」および「口腔管理体制強化加算(+48点)」が算定可能です。
※エナメル質初期う蝕管理料についてはこちらをご確認ください。
総合医療管理加算(+50点)の対象患者が拡大されました。
新興感染症の患者に対する医学管理の評価見直しの観点から総合医療管理加算(総医)の対象患者が拡大されました。
対象患者 |
糖尿病の患者、骨吸収抑制薬投与中の患者、感染性心内膜炎のハイリスク患者、関節リウマチの患者、血液凝固阻止剤若しくは抗血症板剤投与中の患者、認知症の患者、神経難病の患者、HIV感染症の患者又はA000に掲げる初診料の(16)のト若しくは(19)に規定する感染症の患者 |
※「A000に掲げる初診料の(16)のト若しくは(19)に規定する感染症」についてはこちらをご確認ください。
歯科疾患管理料の算定要件に変更があります
歯科疾患管理料の算定要件に変更があります。
歯科疾患管理料と同月に併算定ができない点数が追加されました。
同月に算定できない管理料 |
周術期等口腔機能管理料(Ⅰ)、周術期等口腔機能管理料(Ⅱ)、周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)(新設)、回復期等口腔機能管理料(新設)、歯科特定疾患療養管理料、歯科疾患在宅療養管理料、在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料、小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料、歯科矯正管理料 |
※歯科矯正相談料(新設)を算定し「歯科矯正の適応と評価されない患者であって、咬合異常以外の歯科疾患について継続的管理が必要な患者」については、歯科矯正相談料を算定した日に歯科疾患管理料を算定できます。
算定要件
B000-4 歯科疾患管理料 100点
注1 1回目の歯科疾患管理料は、歯科疾患の管理が必要な患者に対し、当該患者又はその家族等(以下この部において「患者等」という。)の同意を得て管理計画を作成し、その内容について説明を行った場合に算定する。なお、初診日の属する月に算定する場合は、所定点数の100分の80に相当する点数により算定する。
注3 区分番号B000-6に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅰ)、区分番号B000-7に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅱ)、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、区分番号B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、区分番号C001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料、区分番号C001-6に掲げる小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料又は区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料を算定した患者に対して、当該管理の終了後に療養上の必要があって歯科疾患の継続的な管理を行う場合は、区分番号B000-6に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅰ)、区分番号B000-7に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅱ)、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、区分番号B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、区分番号C001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料、区分番号C001-6に掲げる小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料又は区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料を算定した日の属する月の翌月以降から算定する。
注7 歯科疾患管理料を算定した月において、区分番号B000-6に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅰ)、区分番号B000-7に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅱ)、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、区分番号B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、区分番号C001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料、区分番号C001-6に掲げる小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料及び区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料は、算定できない。
注10 別の保険医療機関(歯科診療を行うものを除く。)から歯科治療における総合的医療管理が必要な患者であるとして文書による診療情報の提供を受けたものに対し、必要な管理及び療養上の指導等を行った場合は、総合医療管理加算として、50点を所定点数に加算する。
注11 初診日の属する月から起算して6月を超えて歯科疾患の管理及び療養上必要な指導を行った場合は、長期管理加算として、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。
イ 区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関の場合 120点
ロ イ以外の保険医療機関の場合 100点
(5) 「注1」に規定する管理計画について、口腔機能低下症又は口腔機能発達不全症の患者に対して口腔機能の回復若しくは維持・向上又は獲得を目的とした管理を行う場合は、口腔機能の検査の結果を踏まえた治療方針を含むものとすること。
(7) B000-6に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅰ)、B000-7に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅱ)、B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)、B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、C001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料、C001-6に掲げる小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料又はN002に掲げる歯科矯正管理料を算定した患者は、周術期等口腔機能管理料等を算定した日の属する月の翌月以降から歯科疾患管理料を算定できる。この場合において、管理計画を作成して患者等に説明する。
(8) B013に掲げる新製有床義歯管理料若しくはH001-2に掲げる歯科口腔リハビリテーション料1(「1 有床義歯の場合」に限る。)を算定している患者(有床義歯に係る治療のみを行う患者を除く。)に対して当該歯科疾患管理を行った場合は歯科疾患管理料を算定できる。なお、口腔粘膜疾患等(「特掲診療料の施設基準等」の別表第四歯科特定疾患療養管理料に規定する疾患に掲げる疾患を除く。)を有している患者であって、現に当該歯科疾患に係る治療(有床義歯を原因とする疾患に係る治療を除く。)又は管理を行っている場合についても当該管理料は算定できる。
(15) 「注 10」の総合医療管理加算は、糖尿病の患者、骨吸収抑制薬投与中の患者、感染性心内膜炎のハイリスク患者、関節リウマチの患者、血液凝固阻止剤若しくは抗血症板剤投与中の患者、認知症の患者、神経難病の患者、HIV感染症の患者又はA000に掲げる初診料の(16)のト若しくは(19)に規定する感染症の患者若しくは当該感染症を疑う患者であって、別の医科の保険医療機関の当該疾患の担当医から歯科治療を行うに当たり、診療情報提供料に定める様式に基づいた文書により患者の全身状態や服薬状況等についての必要な診療情報の提供を受け、適切な総合医療管理を実施した場合に算定する。なお、算定に当たっては当該疾患の担当医からの情報提供に関する内容及び担当医の保険医療機関名等について診療録に記載又は提供文書の写しを添付する。
(16) 「注 11」の長期管理加算は、歯科疾患の重症化予防に資する長期にわたる継続的な口腔管理等を評価したものである。当該加算を初めて算定する場合にあっては、当該患者の治療経過及び口腔の状態を踏まえ、今後の口腔管理に当たって特に留意すべき事項を患者等に説明し、診療録には、説明した内容の要点を記載する。
(17) N001-2に掲げる歯科矯正相談料を算定し、第 13 部歯科矯正に掲げる歯科矯正の適応と評価されない患者であって、咬合異常以外の歯科疾患について継続的管理が必要な患者については、歯科矯正相談料を算定した日に歯科疾患管理料を算定できる。
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小児口腔機能管理料に変更がありました
小児口腔機能管理料の点数に変更がありました。
小児口腔機能管理料(小機能)の点数が100点から60点に変更されます。[対象疾患:口腔機能発達不全症]
※ 施設基準「口腔管理体制強化加算(旧か強診)」届出済みの場合、「小児口腔機能管理料(小機能)(60点)」に対して「口腔管理体制強化加算(+50点)」が算定可能です。
※ 施設基準および届出用紙はこちらからご確認ください。
算定要件
B000-4-2 小児口腔機能管理料 60点
注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料又は区分番号B002に掲げる 歯科特定疾患療養管理料を算定した患者であって、口腔機能の発達不全を有する18歳未満の児童に対して、口腔機能の獲得を目的として、当該患者等の同意を得て、当該患者の口腔機能評価に基づく管理計画を作成し、当該管理計画に基づき、 口腔機能の管理を行った場合に、月1回に限り算定する。
注3 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関において、口腔機能の管理を行った場合は、 口腔管理体制強化加算として、50点を所定点数に加算する。
注5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、特に情報通信機器を用いた歯科診療を行うことが必要と認められるもの(過去に小児口腔機能管理料を算定した患者に限る。) に対して、小児口腔機能管理料を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、所定点数に代えて、53点を算定する。
(1) 小児口腔機能管理料とは、18 歳未満の口腔機能の発達不全を認める患者に対して、正常な口腔機能の獲得を目的として行う医学管理を評価したものをいい、関係学会の診断基準により口腔機能発達不全症と診断されている患者のうち、評価項目において3項目以上に該当する小児に対して、管理計画に基づき継続的な管理を実施する場合に当該管理料を算定する。当該管理を行うに当たっては、関係学会より示されている「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)を参考とすること。
(4) 「注3」に規定する口腔管理体制強化加算の施設基準の届出を行っている保険医療機関において、医学管理を行った場合(情報通信機器を用いて行った場合を含む。)は、「注3」に規定する加算を算定する。
(5) 「注5」に規定する情報通信機器を用いた医学管理については、歯科オンライン指針に沿って診療を行った場合に算定する。当該管理を行うに当たっては、関係学会より示されている「歯科におけるオンライン診療に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)を参考とすること。
情報通信機器を用いた医学管理(小児口腔機能管理)をおこなった場合の点数が新設されました。
情報通信機器を用いてビデオ通話等により医学管理を行った場合の小児口腔機能管理料は、所定点数の60点ではなく、53点で算定します。
※ 施設基準の届出が必要です。
※ 施設基準および届出用紙はこちらからご確認ください。
算定要件
B000-4-2 小児口腔機能管理料 60点
注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料又は区分番号B002に掲げる 歯科特定疾患療養管理料を算定した患者であって、口腔機能の発達不全を有する18歳未満の児童に対して、口腔機能の獲得を目的として、当該患者等の同意を得て、当該患者の口腔機能評価に基づく管理計画を作成し、当該管理計画に基づき、 口腔機能の管理を行った場合に、月1回に限り算定する。
注3 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関において、口腔機能の管理を行った場合は、 口腔管理体制強化加算として、50点を所定点数に加算する。
注5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、特に情報通信機器を用いた歯科診療を行うことが必要と認められるもの(過去に小児口腔機能管理料を算定した患者に限る。) に対して、小児口腔機能管理料を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、所定点数に代えて、53点を算定する。
(1) 小児口腔機能管理料とは、18 歳未満の口腔機能の発達不全を認める患者に対して、正常な口腔機能の獲得を目的として行う医学管理を評価したものをいい、関係学会の診断基準により口腔機能発達不全症と診断されている患者のうち、評価項目において3項目以上に該当する小児に対して、管理計画に基づき継続的な管理を実施する場合に当該管理料を算定する。当該管理を行うに当たっては、関係学会より示されている「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)を参考とすること。
(4) 「注3」に規定する口腔管理体制強化加算の施設基準の届出を行っている保険医療機関において、医学管理を行った場合(情報通信機器を用いて行った場合を含む。)は、「注3」に規定する加算を算定する。
(5) 「注5」に規定する情報通信機器を用いた医学管理については、歯科オンライン指針に沿って診療を行った場合に算定する。当該管理を行うに当たっては、関係学会より示されている「歯科におけるオンライン診療に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)を参考とすること。
関連記事 ⇒ 口腔機能管理料に変更がありました
口腔機能管理料に変更がありました
口腔機能管理料の点数に変更がありました。
口腔機能管理料(口機能)の点数が100点から60点に変更されます。[対象疾患:口腔機能低下症]
※ 施設基準「口腔管理体制強化加算(旧か強診)」届出済みの場合、「口腔機能管理料(口機能)(60点)」に対して「口腔管理体制強化加算(+50点)」が算定可能です。
※ 施設基準および届出用紙はこちらからご確認ください。
算定要件
B000-4-3 口腔機能管理料 60点
注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料又は区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料を算定した患者であって、口腔機能の低下を来しているものに対して、口腔機能の回復又は維持を目的として、当該患者等の同意を得て、当該患者の口腔機能評価に基づく管理計画を作成し、当該管理計画に基づき、口腔機能の管理を行った場合に、月1回に限り算定する。
注3 区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関において、口腔機能の管理を行った場合は、口腔管理体制強化加算として50 点を所定点数に加算する。
注4 口腔機能管理料を算定した月において、区分番号B000-6に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅰ )、区分番号B000-7に掲げる周術期等口腔機能管理料 ( Ⅱ )、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅲ )、区分番号B00 0-9に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅳ )、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、 区分番号C001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料及び区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料は、算定できない。
注5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、特に情報通信機器を用いた歯科診療を行うことが必要と認められるもの(過去に口腔機能管理料を算定した患者に限る。)に対して、口腔機能管理料を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、所定点数に代えて、53点を算定する。
(1) 口腔機能管理料とは、50 歳以上の歯の喪失や加齢、これら以外の全身的な疾患等に より口腔機能の低下を認める患者に対して、口腔機能の回復又は維持・向上を目的とし て行う医学管理を評価したものをいい、関係学会の診断基準により口腔機能低下症と診 断されている患者のうち、咀嚼機能低下(D011-2に掲げる咀嚼能力検査を算定し た患者に限る。)、咬合力低下(D011-3に掲げる咬合圧検査を算定した患者に限る。)又は低舌圧(D012に掲げる舌圧検査を算定した患者に限る。)のいずれかに 該当するものに対して、管理計画に基づき継続的な管理を実施する場合に当該管理料を 算定する。当該管理を行うに当たっては、関係学会より示されている「口腔機能低下症 に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)を参考とすること。
(3) B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加 算の施設基準の届出を行っている保険医療機関において、医学管理を行った場合(情報通信機器を用いて行った場合を含む。)は、「注3」に規定する加算を算定する。
(4) 「注5」に規定する情報通信機器を用いた医学管理については、歯科オンライン指針 に沿って診療を行った場合に算定する。当該管理を行うに当たっては、関係学会より示 されている「歯科におけるオンライン診療に関する基本的な考え方」(令和6年3月日 本歯科医学会)を参考とすること。
口腔機能管理料を情報通信機器でおこなった場合の点数が新設されました。
情報通信機器を用いてビデオ通話等により医学管理を行った場合の口腔機能管理料は、所定点数の60点ではなく、53点で算定します。
※ 施設基準の届出が必要です。
※ 施設基準および届出用紙はこちらからご確認ください。
算定要件
B000-4-3 口腔機能管理料 60点
B000-4-3 口腔機能管理料 60点
注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料又は区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料を算定した患者であって、口腔機能の低下を来しているものに対して、口腔機能の回復又は維持を目的として、当該患者等の同意を得て、当該患者の口腔機能評価に基づく管理計画を作成し、当該管理計画に基づき、口腔機能の管理を行った場合に、月1回に限り算定する。
注3 区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関において、口腔機能の管理を行った場合は、口腔管理体制強化加算として50 点を所定点数に加算する。
注4 口腔機能管理料を算定した月において、区分番号B000-6に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅰ )、区分番号B000-7に掲げる周術期等口腔機能管理料 ( Ⅱ )、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅲ )、区分番号B00 0-9に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅳ )、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、 区分番号C001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料及び区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料は、算定できない。
注5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、特に情報通信機器を用いた歯科診療を行うことが必要と認められるもの(過去に口腔機能管理料を算定した患者に限る。)に対して、口腔機能管理料を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、所定点数に代えて、53点を算定する。
(1) 口腔機能管理料とは、50 歳以上の歯の喪失や加齢、これら以外の全身的な疾患等に より口腔機能の低下を認める患者に対して、口腔機能の回復又は維持・向上を目的とし て行う医学管理を評価したものをいい、関係学会の診断基準により口腔機能低下症と診 断されている患者のうち、咀嚼機能低下(D011-2に掲げる咀嚼能力検査を算定し た患者に限る。)、咬合力低下(D011-3に掲げる咬合圧検査を算定した患者に限る。)又は低舌圧(D012に掲げる舌圧検査を算定した患者に限る。)のいずれかに 該当するものに対して、管理計画に基づき継続的な管理を実施する場合に当該管理料を 算定する。当該管理を行うに当たっては、関係学会より示されている「口腔機能低下症 に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)を参考とすること。
(3) B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加算の施設基準の届出を行っている保険医療機関において、医学管理を行った場合(情報通信機器を用いて行った場合を含む。)は、「注3」に規定する加算を算定する。
(4) 「注5」に規定する情報通信機器を用いた医学管理については、歯科オンライン指針 に沿って診療を行った場合に算定する。当該管理を行うに当たっては、関係学会より示 されている「歯科におけるオンライン診療に関する基本的な考え方」(令和6年3月日 本歯科医学会)を参考とすること。
関連記事 ⇒ 小児口腔機能管理料に変更がありました
周術期等口腔機能管理の算定要件に変更がありました
周術期等口腔機能管理の算定要件に変更がありました。
周術期等口腔機能管理計画策定料、周術期等口腔機能管理料(Ⅰ)(Ⅱ)の対象患者が追加されました。
また、周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)が新設されたことで、放射線治療等を実施している場合の対象患者が整理され、
放射線治療等を実施している外来患者には周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)を算定し、
放射線治療等を実施している入院中の患者には周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)を算定することになりました。
なお、周術期等専門的口腔衛生処置1から「入院中」という算定要件が外れたため、外来で周Ⅰ、周Ⅲを算定した患者に対して、歯科衛生士が専門的口腔清掃をおこなった場合において、周術期等専門的口腔衛生処置1が算定可能となります。改正前と異なる点を赤字で示しています。
名称 | 改正前 | 改正後 |
周術期等口腔機能管理計画策定料 300点 (略称:周計) | 【対象患者】 ・がん等に係る手術を実施する患者 ・放射線治療を実施する患者 ・化学療法を実施する患者 ・緩和ケアを実施する患者 | 【対象患者】 ・がん等に係る手術を実施する患者(歯科疾患に係る手術については、入院期間が2日を超えるものに限る) ・放射線治療を実施する患者 ・化学療法を実施する患者 ・集中治療室における治療を実施する患者 ・緩和ケアを実施する患者 ・顎口腔機能診断料を算定した患者(全身的な管理が必要な患者以外)に対して、顎離断等の手術に係る注1に規定する管理計画を策定した場合は、50/100(150点)で算定する |
【算定頻度】 当該手術等に係る一連の治療を通じて1回限り算定 | 【算定頻度】 ※従前と同じ 当該手術等に係る一連の治療を通じて1回限り算定 |
周術期等口腔機能管理料(Ⅰ) 1 手術前 280点 2 手術後 190点 (略称:周Ⅰ) | 【対象患者】 がん等に係る手術を実施する患者 | 【対象患者】 がん等に係る手術を実施する患者(歯科疾患に係る手術については、入院期間が2日を超えるものに限る) ※ 顎口腔機能診断料を算定し周計を50/100で算定した患者の場合は、周Ⅰの算定不可 |
【算定頻度】 手術前:1回 手術後:手術を実施した月から3ヶ月以内に3回 | 【算定頻度】 ※従前と同じ 手術前:1回 手術後:手術を実施した月から3ヶ月以内に3回 | |
周術期等口腔機能管理料(Ⅱ) 1 手術前 500点 2 手術後 300点 (略称:周Ⅱ) | 【対象患者】 同病院(医科歯科併設または病院歯科)に入院中で、がん等の手術を実施する患者 | 【対象患者】 同病院(医科歯科併設または病院歯科)に入院中で、がん等の手術を実施する患者(歯科疾患に係る手術については、入院期間が2日を超えるものに限る) |
【算定頻度】 手術前:1回 手術後:手術を実施した月から3ヶ月以内に2回 | 【算定頻度】 ※従前と同じ 手術前:1回 手術後:手術を実施した月から3ヶ月以内に2回 | |
周術期等口腔機能管理料(Ⅲ) 200点 (略称:周Ⅲ) | 【対象患者】 ・放射線治療を実施する患者 ・化学療法を実施する患者 ・緩和ケアを実施する患者 | 【対象患者】 ・放射線治療を実施する患者 ・化学療法を実施する患者 ・集中治療室における治療を実施する患者 ・緩和ケアを実施する患者 ※「外来患者」が対象で、入院中の患者は対象外 |
【算定頻度】 周計を算定した月から月1回 | 【算定頻度】 周計を算定した月から月1回 かつ 周計を算定した月から6ヶ月を超えた場合は、長期管理加算として50点を所定点数に加算する | |
周術期等口腔機能管理料(Ⅳ) 200点 | — | 【対象患者】 入院中の放射線治療等を実施する患者 |
— | 【算定頻度】 |
周術期等専門的口腔衛生処置1 | 【対象患者】 ・周術期等口腔機能管理料(Ⅰ) ・周術期等口腔機能管理料(Ⅱ) 上記いずれかを算定した入院中の患者 または ・周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)を算定した患者 | 【対象患者】 ・周術期等口腔機能管理料(Ⅰ) ・周術期等口腔機能管理料(Ⅱ) ・周術期等口腔機能管理料(Ⅲ) ・周術期等口腔機能管理料(Ⅳ) 上記いずれかを算定した患者(入院中という要件がなくなった) |
【算定頻度】 周Ⅰ・周Ⅱの場合 → 周Ⅰ・周Ⅱと同月に術前1回、術後1回算定 周Ⅲの場合 → 周Ⅲ・周Ⅳと同月に月2回算定 | 【算定頻度】 周Ⅰ・周Ⅱの場合 → 周Ⅰ・周Ⅱと同月に術前1回、術後1回算定 周Ⅲ・周Ⅳの場合 → 周Ⅲ・周Ⅳと同月に月2回算定 周Ⅲ・周Ⅳで緩和ケア患者の場合 → 周Ⅲ・周Ⅳと同月に月4回算定 ※ 術口衛2は同日算定不可 | |
周術期等専門的口腔衛生処置2 110点 (略称:術口衛2) | 【対象患者】 がん等に係る放射線治療又は化学療法を実施する患者 | 【対象患者】 ※従前と同じ がん等に係る放射線治療又は化学療法を実施する患者 |
【算定頻度】 口腔粘膜保護材(エピシル口腔用液)を使用した場合に、一連の周術期等口腔機能管理を通じて1回に限り算定 | 【算定頻度】 口腔粘膜保護材(エピシル口腔用液)を使用した場合に、月に1回算定 ※ 術口衛1は同日算定不可 |
算定要件
B000-5 周術期等口腔機能管理計画策定料 300点
注1 がん等に係る手術(歯科疾患に係る手術については、入院期間が2日を超えるものに限る。)又は放射線治療、化学療法、集中治療室における治療若しくは緩和ケア(以下「手術等」という。)を実施する患者に対して、歯科診療を実施している保険医療機関において、手術等を実施する保険医療機関からの文書による依頼に基づき、当該患者又はその家族の同意を得た上で、周術期等の口腔機能の評価及び一連の管理計画を策定するとともに、その内容について説明を行い、当該管理計画を文書により提供した場合に、当該手術等に係る一連の治療を通じて1回に限り算定する。
注2 歯科診療を実施している保険医療機関又は手術等を実施する保険医療機関において、区分番号N001に掲げる顎口腔機能診断料を算定した患者に対して、顎離断等の手術に係る注1に規定する管理計画を策定した場合(当該顎離断等の手術に当たって、全身的な管理が必要な患者に対して、当該管理計画を策定した場合を除く。)は、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。
(1) 周術期等口腔機能管理計画策定料は、がん等に係る手術(歯科疾患に係る手術については、入院期間が2日を超えるものに限る。)、放射線治療、化学療法、集中治療室での治療若しくはその後の一連の治療又は緩和ケアにおける一連の治療(以下「周術期等」という。)において、患者の口腔機能を管理するため、歯科診療を実施している保険医療機関において、手術等を実施する保険医療機関からの文書(以下「依頼文書」という。)による依頼に基づき、患者の同意を得た上で、周術期等の口腔機能の評価及び一連の口腔機能の管理計画を策定し、当該管理計画に係る情報を文書(以下「管理計画書」という。)により提供するとともに、周術期等の口腔機能の管理を行う保険医療機関に当該患者に係る管理計画書を提供した場合に当該手術等に係る一連の治療を通じて1回に限り算定する。なお、当該管理計画書の内容又はその写しを診療録に記載又は添付する。
算定要件
B000-6 周術期等口腔機能管理料( Ⅰ )
1 手術前 280点
2 手術後 190点
注1 がん等に係る手術(歯科疾患に係る手術については、入院期間が2日を超えるものに限る。)を実施する患者の周術期における口腔機能の管理を行うため、歯科診療を実施している保険医療機関において、区分番号B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料の注1に規定する管理計画に基づき、当該手術を実施する他の病院である保険医療機関に入院中の患者又は他の病院である保険医療機関若しくは同一の病院である保険医療機関に入院中の患者以外の患者に対し て、歯科医師が口腔機能の管理を行い、かつ、当該管理内容に係る情報を文書により提供した場合は、当該患者につき、手術前は1回に限り、手術後は手術を行った日の属する月から起算して3月以内において3回に限り算定する。ただし、区分番号B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料の注2に規定する場合に策定した管理計画に基づき、歯科医師が口腔機能の管理等を行う場合は、算定できない。
注2 周術期等口腔機能管理料( Ⅰ )を算定した月において、区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料、区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料、 区分番号B000-4-3に掲げる口腔機能管理料、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、区分番号B004-6-2に掲げる歯科治療時医療管理料、区分番号B006-3-2に掲げるがん治療連携指導料、区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、区分番号C001-4-2に掲げる在宅患者歯科治療時医療管理料及び区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料は算定できない。
算定要件
B000-7 周術期等口腔機能管理料( Ⅱ ) 1 手術前 500点 2 手術後 300点
注1 がん等に係る手術(歯科疾患に係る手術については、入院期間が2日を超える ものに限る。)を実施する患者の周術期における口腔くう機能の管理を行うため、歯科診療を実施している病院である保険医療機関において、区分番号B000-5 に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料の注1に規定する管理計画に基づき、 当該手術を実施する同一の保険医療機関に入院中の患者に対して、当該保険医療 機関に属する歯科医師が口腔機能の管理を行い、かつ、当該管理内容に係る情報を文書により提供した場合は、当該患者につき、手術前は1回に限り、手術後は 手術を行った日の属する月から起算して3月以内において、月2回に限り算定する。
注2 周術期等口腔機能管理料( Ⅱ )を算定した月において、区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料、区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料、 区分番号B000-4-3に掲げる口腔機能管理料、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、区分番号B004-6-2に掲げる歯科治療時医療管理料、区分番号C0 01-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、区分番号C001-4-2に掲げる 在宅患者歯科治療時医療管理料及び区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料は算定できない。
算定要件
B000-8 周術期等口腔機能管理料( Ⅲ ) 200点
注1 がん等に係る放射線治療、化学療法、集中治療室における治療又は緩和ケア(以下「放射線治療等」という。)を実施する患者の口腔機能を管理するため、歯科診療を実施している保険医療機関において、区分番号B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料の注1に規定する管理計画に基づき、他の保険医療機関又は同一の保険医療機関に入院中の患者以外の患者であって、放射線治療等を実施するものに対して、歯科医師が口腔機能の管理を行い、当該管理内容に係る情報を文書により提供した場合は、当該患者につき、区分番号B000-5に 掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料を算定した日の属する月から月1回に限 り算定する。
注2 区分番号B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料を算定した日 の属する月から起算して6月を超えて、注1に規定する管理を行った場合は、長期管理加算として50点を所定点数に加算する。
注3 周術期等口腔機能管理料( Ⅲ )を算定した月において、区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料、区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料、 区分番号B000-4-3に掲げる口腔機能管理料、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、区分番号B004-6-2に掲げる歯科治療時医療管理料、区分番号B0 06-3-2に掲げるがん治療連携指導料、区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、区分番号C001-4-2に掲げる在宅患者歯科治療時医 療管理料及び区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料は算定できない。
算定要件
B000-9 周術期等口腔機能管理料( Ⅳ ) 200点
注1 放射線治療等を実施する患者の口腔機能を管理するため、歯科診療を実施している保険医療機関において、区分番号B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料の注1に規定する管理計画に基づき、他の保険医療機関又は同一の保険医療機関に入院中の患者であって、放射線治療等を実施するものに対して、歯科医師が口腔機能の管理を行い、当該管理内容に係る情報を文書により提供した場合は、当該患者につき、区分番号B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料を算定した日の属する月から起算して3月以内においては月2回に限り、その他の月においては月1回に限り算定する。
注2 区分番号B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料を算定した日の属する月から起算して6月を超えて、注1に規定する管理を行った場合は、長期管理加算として50点を所定点数に加算する。
注3 周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)を算定した月において、区分番号B000-4に掲 げる歯科疾患管理料、区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料、 区分番号B000-4-3に掲げる口腔機能管理料、区分番号B000-11に
掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、区分番号B004-6-2に掲げる歯科治療時医療管理料、区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、区分番号C001-4-2に掲げる在宅患者歯科治療時医療管理料及び区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料は算定できない。
B000-8 周術期等口腔機能管理料(Ⅲ )、B000-9 周術期等口腔機能管理料(Ⅳ )
(1) 周術期等口腔機能管理料(Ⅲ )は、他の保険医療機関又は同一の保険医療機関に入院中の患者以外の患者であって、がん等に係る放射線治療若しくは化学療法を実施している患者(予定している患者を含む。)、集中治療室での治療若しくはその後の一連の治療を実施している患者又は緩和ケアの対象となる患者に対して、歯科医師による必要な口腔機能の管理を行った場合に算定する。
(2) 周術期等口腔機能管理料(Ⅳ )は、他の保険医療機関又は同一の保険医療機関に入院中の患者であって、がん等に係る放射線治療若しくは化学療法を実施している患者(予定している患者を含む。)、集中治療室での治療若しくはその後の一連の治療を実施している患者又は緩和ケアの対象となる患者に対して、歯科医師による必要な口腔機能の管理を行った場合に算定する。
(3) 周術期等口腔機能管理料(Ⅲ )及び周術期等口腔機能管理料(Ⅳ )を算定する場合は、B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料に規定する管理計画書に基づき、口腔機能の管理を行い、管理報告書(①口腔内の状態の評価、②具体的な実施内容や指導内容、③その他必要な内容を含むもの。)を作成し患者に提供する。ただし、患者の状態に大きな変化がない場合は、少なくとも前回の管理報告書の提供日から起算して3月を超える日までに1回以上提供する。なお、管理報告書の内容又はその写しを診療録に記載又は添付する。
(4) 放射線治療等を実施する患者に対して、周術期等口腔機能管理料(Ⅳ )を算定する場合は、B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料を算定した日の属する月から起算して3月以内においては月2回に限り算定する。
(5) がん等に係る手術を実施する患者について、一連の治療において手術の前後に放射線治療又は化学療法を実施する場合は、周術期等口腔機能管理料(Ⅰ )又は周術期等口腔機能管理料(Ⅱ )の「1 手術前」若しくは「2 手術後」と周術期等口腔機能管理料(Ⅲ )又は周術期等口腔機能管理料(Ⅳ )を同一月に算定して差し支えない。
(6) 「注2」の長期管理加算は、長期にわたる継続的な周術期等における口腔管理等を評 価したものである。当該加算を初めて算定する場合にあっては、当該患者の治療経過及 び口腔の状態を踏まえ、今後の口腔管理に当たって特に注意すべき事項を患者等に説明 し、診療録には、説明した内容の要点を記載する。
(7) 「注2」の長期管理加算を算定するにあたって、他の保険医療機関でB000-5に 掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料を算定している患者については、当該他の保険 医療機関で周術期等口腔機能管理計画策定料を算定した日の属する月から起算する。
(8) 一連の治療において、同一月に周術期等口腔機能管理料(Ⅲ )及び周術期等口腔機能管理料(Ⅳ )を算定して差し支えない。
(9) その他周術期等口腔機能管理料(Ⅲ )及び周術期等口腔機能管理料(Ⅳ )に係る周術期等口腔機能管理料(Ⅰ )及び周術期等口腔機能管理料(Ⅱ )と共通の項目は、B000-6に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅰ )及びB000-7に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅱ )の例により算定する。
厚労省『事務連絡 令和6年度診療報酬改定関連通知及び官報掲載事項の一部訂正について』にて、訂正されている文章を緑文字と緑の取り消し線で示しています。
算定要件
I029 周術期等専門的口腔衛生処置(1口腔につき)
1 周術期等専門的口腔衛生処置1 100点
2 周術期等専門的口腔衛生処置2 110点
注1 1について、区分番号B000-6に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅰ )又は区 分番号B000-7に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅱ )を算定した患者に対して、歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が専門的口腔清掃を行った場合に、区分 番号B000-6に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅰ )又は区分番号B000- 7に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅱ )を算定した日の属する月において、術前1 回、術後1回に限り算定する。
注2 1について、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅲ )又は区分番号B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅳ )を算定した患者に対して、歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が専門的口腔清掃を行った場合に、区分 番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅲ )又は区分番号B000- 9に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅳ )を算定した日の属する月において、月2回に限り算定する。
注3 1について、注2の規定にかかわらず、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅲ )又は区分番号B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅳ )を算定した緩和ケアを実施している患者に対して、歯科医師の指示を受けた 歯科衛生士が専門的口腔清掃を行った場合に、区分番号B000-8に掲げる周 術期等口腔機能管理料( Ⅲ )又は区分番号B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料( Ⅳ )を算定した日の属する月において、月4回に限り算定する。
注4 2については、区分番号B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定 料の注1に規定する管理計画に基づき、口腔機能の管理を行っている患者(がん等に係る放射線治療又は化学療法を実施する患者に限る。)に対して、歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が口腔粘膜に対する処置を行い、口腔粘膜保護材を使用した場合に、月1回に限り算定する。
注5 2について、1を算定した日は別に算定できない。
注6 周術期等専門的口腔衛生処置1又は周術期等専門的口腔衛生処置2を算定した 日の属する月において、区分番号I029-1-2に掲げる回復期等専門的口腔衛生処置、区分番号I029-2に掲げる在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、 区分番号I030に掲げる機械的歯面清掃処置、区分番号I030-2に掲げる非経口摂取患者口腔粘膜処置及び区分番号I030-3に掲げる口腔バイオフィルム除去処置は、別に算定できない。
(1) 「1 周術期等専門的口腔衛生処置1」は、「注1」から「注3」までに規定する患者に対して、周術期等における口腔機能の管理を行う歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、当該患者の口腔の衛生状態にあわせて、口腔清掃用具等を用いて歯面、舌、口腔粘膜等の専門的な口腔清掃又は機械的歯面清掃を行った場合に算定する。
(2) 周術期等における口腔機能の管理を行う歯科医師は、「1 周術期等専門的口腔衛生処置1」に関し、歯科衛生士の氏名を診療録に記載する。なお、当該処置を行った歯科衛生士は、業務に関する記録を作成する。
(3) 「2 周術期等専門的口腔衛生処置2」は、「注4」に規定する患者に対して、歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が放射線治療又は化学療法の副作用として生じた口腔粘膜炎に対して、専門的な口腔清掃及び口腔粘膜保護材を使用して疼痛緩和を行った場合に算定する。なお、口腔粘膜保護材に係る特定保険医療材料料は別に算定する。
(4) 周術期等における口腔機能の管理を行う歯科医師は、「2 周術期等専門的口腔衛生処置2」に関し、診療録に口腔内の状態(口腔衛生の状況、口腔粘膜の状態等)及び治療内容等(歯科衛生士が行う場合は、歯科衛生士に指示した内容及び歯科衛生士の氏名)を記載する。なお、当該処置を行った歯科衛生士は、業務に関する記録を作成する。
(5) 「1 周術期等専門的口腔衛生処置1」について、「注2」の規定に関わらず、B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)又はB000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)を算定した緩和ケアを実施している患者に対して、周術期等における口腔機能の管理を行う歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が専門的な口腔清掃または機械的歯面清掃を行った場合は、B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)又はB000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)を算定した日の属する月において、月4回に限り算定する。
(6) 「1 周術期等専門的口腔衛生処置1」を算定した日に、別に「2 周術期等専門的口腔衛生処置2」は算定できない。
(7) 一連の周術期等口腔機能管理において、歯科医師または歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、「2 周術期等専門的口腔衛生処置2」を月2回以上行った場合、当該処置は算定できないが、必要に応じて使用した口腔粘膜保護材に係る特定保険医療材料料は別に算定して差し支えない。
(8) I029-1-2に掲げる回復期等専門的口腔衛生処置、I029-2に掲げる在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、I030に掲げる機械的歯面清掃処置、I030-2に掲げる非経口摂取患者口腔粘膜処置及びI030-3に掲げる口腔バイオフィルム除去処置を算定した日の属する月においては、周術期等専門的口腔衛生処置は別に算定できない。ただし、機械的歯面清掃処置を算定した日の属する月において、周術期等口腔機能管理を必要とする手術を実施した日以降に周術期等専門的口腔衛生処置を実施した場合は算定する。
回復期等口腔機能管理に関する点数が新設されます
回復期等口腔機能管理計画策定料・回復期等口腔機能管理料・回復期等専門的口腔衛生処置が新設されます。
リハビリテーション病棟等に入院中の患者に対して、医科病棟から依頼文書にて依頼を受け、口腔管理等を行う場合の、回復期等口腔機能管理計画策定料、回復期等口腔機能管理料、回復期等専門的口腔衛生処置が新設されました。
入院中の患者への口腔管理となるため、訪問診療をおこなうことになります。
なお、回復期等に関する口腔機能管理を必要とする患者で、う蝕や歯周病等がない場合においては「回復期口腔機能管理中」の傷病名で算定します。
名称 | 対象患者/算定頻度 | 併算定不可項目 |
回復期等口腔機能管理計画策定料(300点) (略称:回計) |
【対象患者】 入院中の患者(病棟から依頼文書が必要) |
以下は算定できない。 ・周術期等口腔機能管理計画策定料 ・開放型病院共同指導料(Ⅱ) ・がん治療連携計画策定料 ・診療情報提供料(Ⅰ)の注5に規定する加算(退院時の情報提供加算) ・退院時共同指導料2 |
【算定頻度】 一連の治療を通じて1回限り算定 |
||
回復期等口腔機能管理料(200点) |
【対象患者】 入院中の患者 |
回復期等口腔機能管理料を算定した月において、以下は算定できない。 ・歯科疾患管理料 ・小児口腔機能管理料 ・口腔機能管理料 ・周術期等口腔機能管理料(Ⅰ) ・周術期等口腔機能管理料(Ⅱ) ・周術期等口腔機能管理料(Ⅲ) ・歯科特定疾患療養管理料 ・歯科治療時医療管理料 ・がん治療連携指導料 ・歯科疾患在宅療養管理料 ・在宅患者歯科治療時医療管理料 ・歯科矯正管理料 |
【算定頻度】 回復期等口腔機能管理計画策定料を算定した月から月1回 |
||
回復期等専門的口腔衛生処置(100点) |
【対象患者】 回復期等口腔機能管理料を算定した入院中の患者 |
回復期等専門的口腔衛生処置を算定した月において、以下は算定できない。 |
【算定頻度】 回復期等口腔機能管理料を算定した月において、月2回 |
算定要件
B000-10回復期等口腔機能管理計画策定料 300点
注1 医科点数表の区分番号A101に掲げる療養病棟入院基本料、区分番号A308に掲げる回復期リハビリテーション病棟入院料又は区分番号A308-3に掲げる地域包括ケア病棟入院料を算定する患者に対して、歯科診療を実施している保険医療機関において、リハビリテーション等を行う保険医療機関からの文書による依頼に基づき、当該患者又はその家族の同意を得た上で、回復期等の口腔機能の評価及び一連の管理計画を策定するとともに、その内容について説明を行い、当該管理計画を文書により提供した場合に、当該リハビリテーション等に係る一連の治療を通じて1回に限り算定する。
注2 区分番号B000-5に掲げる周術期等口腔機能管理計画策定料、区分番号B006に掲げる開放型病院共同指導料(Ⅱ)、区分番号B006-3に掲げるがん治療連携計画策定料、区分番号B009に掲げる診療情報提供料(Ⅰ)の注5に規定する加算及び区分番号B015に掲げる退院時共同指導料2は、別に算定できない。
(1)回復期等口腔機能管理計画策定料は、医科点数表のA101に掲げる療養病棟、医科点数表のA308に掲げる回復期リハビリテーション病棟又は医科点数表のA308-3に掲げる地域包括ケア病棟に入院している患者に対して、ADLの向上等を目的として、リハビリテーションや栄養管理(以下、リハビリテーション等とする。)に係る医療関係職種等と連携し、患者の口腔機能を管理するため、歯科診療を実施している保険医療機関において、リハビリテーション等を実施する保険医療機関からの文書(以下「依頼文書」という。)による依頼に基づき、患者の同意を得た上で、回復期等の口腔機能の評価及び一連の口腔機能の管理計画を策定し、当該管理計画に係る情報を文書(以下「管理計画書」という。)により提供するとともに、回復期等の口腔機能の管理を行う保険医療機関に当該患者に係る管理計画書を提供した場合に当該リハビリテーション等に係る一連の治療を通じて1回に限り算定する。なお、当該管理計画書の内容又はその写しを診療録に記載又は添付する。
(2)(1)の規定にかかわらず、歯科診療を実施している保険医療機関においてリハビリテーション等を実施する場合であって、当該同一の保険医療機関で管理計画書を策定する場合は、依頼文書は要しない。また、管理計画書を策定する保険医療機関と管理を行う保険医療機関が同一の場合は、当該保険医療機関内での管理計画書の提供は要しない。
(3)「注1」に規定する管理計画書とは、①基礎疾患の状態・生活習慣、②口腔内の状態及び口腔機能の状態等、③回復期等の口腔機能の管理において実施する内容、④リハビリテーション等に係る患者の日常的なセルフケアに関する指導方針、⑤その他必要な内容、⑥保険医療機関名及び当該管理を行う歯科医師の氏名等の情報を記載したものをいう。
(4)回復期等の口腔機能の管理計画の策定を適切に行うため、定期的に回復期等の多職種連携等に関する講習会や研修会等に参加し、必要な知識の習得に努める。
算定要件
B000-11 回復期等口腔機能管理料 200点
注1 医科点数表の区分番号A101に掲げる療養病棟入院基本料、区分番号A308に掲げる回復期リハビリテーション病棟入院料又は区分番号A308-3に掲げる地域包括ケア病棟入院料を算定する患者の口腔機能を管理するため、歯科診療を実施している保険医療機関において、区分番号B000-10に掲げる回復期等口腔機能管理計画策定料の注1に規定する管理計画に基づき、リハビリテーション等を行う他の保険医療機関又は同一の保険医療機関に入院中の患者に対して、歯科医師が口腔機能の管理を行い、かつ、当該管理内容に係る情報を文書により提供した場合は、当該患者につき、区分番号B000-10に掲げる回復期等口腔機能管理計画策定料を算定した日の属する月から月1回に限り算定する。
注2 回復期等口腔機能管理料を算定した月において、区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料、区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料、区分番号B000-4-3に掲げる口腔機能管理料、区分番号B000-6に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅰ)、区分番号B000-7に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅱ)、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、区分番号B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、区分番号B004-6-2に掲げる歯科治療時医療管理料、区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料、区分番号C001-4-2に掲げる在宅患者歯科治療時医療管理料及び区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料は算定できない。
(1) 回復期等口腔機能管理料は、療養病棟、回復期リハビリテーション病棟又は地域包括ケア病棟に入院している患者であって、B000-10に掲げる回復期等口腔機能管理計画策定料に規定する管理計画書に基づき、歯科医師による必要な口腔機能の管理を行い、管理報告書を作成し患者に提供した場合に算定する。
(2) 口腔機能の管理を実施した場合は、①口腔内の状態及び摂食・嚥下機能等の状態の評価、②具体的な実施内容や指導内容、③その他必要な内容を記載した管理報告書を作成し、患者に提供する。ただし、患者の状態に大きな変化がない場合は、少なくとも前回の管理報告書の提供日から起算して3月を超える日までに1回以上提供する。なお、管理報告書の内容又はその写しを診療録に記載又は添付する。
(3) 患者の状態等に変化が生じた場合は、必要な管理計画の修正を行い、管理報告書のその内容を記載の上、患者に提供する。
(4) 回復期等の口腔機能の管理を行うに当たっては、一連の管理中においては患者の主治の医師や日常の療養上の世話を行う看護師等との間で実施内容や注意事項等の情報の共有に努める。
事務連絡 令和6年4月12日
疑義解釈資料の送付について(その1)
【回復期等口腔機能管理料】
問 14 回復期等に関する口腔機能管理を必要とする患者の場合であって、う蝕や歯周病等がない場合等については、算定するに当たって用いる傷病名 はどのようなものが考えられるか。
(答)当面は、傷病名を「回復期口腔機能管理中」として差し支えない。
算定要件
I029-1-2 回復期等専門的口腔衛生処置(1口腔につき) 100点
注1 区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料を算定した入院中の患者に対して、歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が専門的口腔清掃を行った場合に、回復期等口腔機能管理料を算定した日の属する月において、月2回に限り算定する。
注2 回復期等専門的口腔衛生処置を算定した日の属する月において、区分番号I029に掲げる周術期等専門的口腔衛生処置、区分番号I029-2に掲げる在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、区分番号I030に掲げる機械的歯面清掃処置、区分番号I030-2に掲げる非経口摂取患者口腔粘膜処置及び区分番号I030-3に掲げる口腔バイオフィルム除去処置は、別に算定できない。
(1)回復期等専門的口腔衛生処置は、「注1」に規定する患者に対して、回復期等における口腔機能の管理を行う歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、当該患者の口腔の衛生状態にあわせて、口腔清掃用具等を用いて歯面、舌、口腔粘膜等の専門的な口腔清掃又は機械的歯面清掃を行った場合に算定する。
(2)回復期等における口腔機能の管理を行う歯科医師は、歯科衛生士の氏名を診療録に記載する。なお、当該処置を行った歯科衛生士は、業務に関する記録を作成する。
(3)I029に掲げる周術期等専門的口腔衛生処置、I029-2に掲げる在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、I030に掲げる機械的歯面清掃処置、I030-2に掲げる非経口摂取患者口腔粘膜処置及びI030-3に掲げる口腔バイオフィルム除去処置を算定した日の属する月においては、回復期等専門的口腔衛生処置は別に算定できない。
根面う蝕管理料が新設されました
根面う蝕管理料(30点)が新設されました。
初期根面う蝕に罹患している対象患者に対して、非切削によるう蝕の管理を行う場合に「根面う蝕管理料(根C管)(30点)」が月1回算定できます。[対象疾患:根C]
以下のいずれかに該当し、初期根面う蝕に罹患している患者。
・65歳以上の歯科疾患管理料を算定した患者
・65歳以上の歯科特定疾患療養管理料を算定した患者
・歯科訪問診療料を算定した患者
施設基準「口腔管理体制強化加算(旧か強診)」届出済みの場合、「根面う蝕管理料(根C管)(30点)」に対して「口腔管理体制強化加算(口管強)(+48点)」が算定可能です。
なお、「口腔管理体制強化加算(+48点)」を算定し、特に機械的歯面清掃が必要と認められる患者については、機械的歯面清掃処置(72点)が月1回の頻度で算定可能です。
※ 施設基準および届出用紙はこちらからご確認ください。
算定要件
B000-12 根面う蝕管理料 30点(新設)
注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料若しくは区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料を算定した患者(65歳以上のものに限る。)又は区分番号C000に掲げる歯科訪問診療料を算定した患者であって、初期の根面う蝕に罹患しているものに対して、当該う蝕の評価に基づく管理計画を作成するとともに、その内容について説明を行い、非切削による当該う蝕の管理を行う場合に、月1回に限り算定する。
注2 区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関が当該管理を行う場合は、口腔管理体制強化加算として、48点を所定点数に加算する。
(1) 注1に規定する初期の根面う蝕とは、露出した歯の根面に生じ、変色を認めるがう窩はない又はあってもごく小さい、表面が硬く、滑沢で光沢がある初期のう蝕をいう。
(2) 根面う蝕管理料は、B000-4に掲げる歯科疾患管理料若しくはB002に掲げる歯科特定疾患療養管理料を算定した患者(65 歳以上のものに限る。)又はC000に掲げる歯科訪問診療料を算定した患者であって、初期の根面う蝕を有するものに対して、当該う蝕の進行抑制を目的として実施する管理等をいい、患者等の同意を得て管理等の内容について、説明を行った場合に算定する。
なお、当該管理を行った場合は、患者等に対し、説明した内容の要点を診療録に記載する。
当該管理を行うに当たっては、関係学会より示されている「初期根面う蝕の管理に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)を参考とすること。
(3) 根面う蝕管理料を算定した日に機械的歯面清掃処置又はフッ化物歯面塗布処置を行った場合は、それぞれI030に掲げる機械的歯面清掃処置又はI031に掲げるフッ化物歯面塗布処置を別に算定する。
(4) B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加算の施設基準の届出を行っている保険医療機関において、根面う蝕管理を行った場合は、「注2」に規定する加算を算定する。
算定要件
I030 機械的歯面清掃処置(1口腔につき)72点
注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、区分番号B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料又は区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料を算定した患者のうち、主治の歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士が、歯科疾患の管理を行っているもの(区分番号I029に掲げる周術期等専門的口腔衛生処置、区分番号I029-1-2に掲げる回復期等専門的口腔衛生処置、区分番号C001に掲げる訪問歯科衛生指導料又は区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料を算定しているものを除く。)に対して機械的歯面清掃を行った場合は、2月に1回に限り算定する。ただし、区分番号A000に掲げる初診料の注6、区分番号A002に掲げる再診料の注4若しくは区分番号C000に掲げる歯科訪問診療料の注8に規定する歯科診療特別対応加算1、歯科診療特別対応加算2又は歯科診療特別対応加算3を算定する患者、区分番号B000-12に掲げる根面う蝕管理料の注2に規定する加算を算定する患者であって特に機械的歯面清掃が必要と認められる患者、区分番号B000-13に掲げるエナメル質初期う蝕管理料の注2に規定する加算を算定する患者、妊婦又は他の保険医療機関(歯科診療を行う保険医療機関を除く。)から文書による診療情報の提供を受けた糖尿病患者については月1回に限り算定する。
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エナメル質初期う蝕管理料が新設されました
エナメル質初期う蝕管理料(30点)が新設されました。
エナメル質初期う蝕に罹患している対象患者に対して、う蝕の管理を行う場合に「エナメル質初期う蝕管理料(Ce管)(30点)」が月1回算定できます。
[対象疾患:Ce]
以下のいずれかに該当し、エナメル質初期う蝕に罹患している患者(年齢制限なし)
・歯科疾患管理料を算定した患者
・歯科特定疾患療養管理料を算定した患者
なお、「口腔管理体制強化加算(+48点)」を算定した患者については、機械的歯面清掃処置(72点)が月1回の頻度で算定可能です。
算定要件
B000-13 エナメル質初期う蝕管理料 30点(新設)
注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料又は区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料を算定した患者であって、エナメル質初期う蝕に罹患しているものに対して、当該う蝕の評価に基づく管理計画を作成するとともに、その内容について説明を行い、当該う蝕の管理を行う場合に、月1回に限り算定する。
注2 区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関が当該管理を行う場合は、口腔管理体制強化加算として、48点を所定点数に加算する。
(1) 注1に規定するエナメル質初期う蝕とは、エナメル質に限局した表面が粗造な白濁等の脱灰病変をいう。
(2) エナメル質初期う蝕管理料は、B000-4に掲げる歯科疾患管理料又はB002に掲げる歯科特定疾患療養管理料を算定した患者であって、エナメル質初期う蝕を有する患者に対して、当該病変の治癒又は重症化予防を目的として実施する管理等をいい、患者等の同意を得て管理等の内容について説明を行った場合に算定する。なお、当該管理を行った場合は、患者等に対し、説明した内容の要点を診療録に記載する。当該管理を行うに当たっては、関係学会より示されている「エナメル質初期う蝕に関する基本的な考え方」(平成 28 年3月日本歯科医学会)を参考とすること。
(3) エナメル質初期う蝕管理料を算定した日に機械的歯面清掃処置又はフッ化物歯面塗布処置を行った場合は、それぞれI030に掲げる機械的歯面清掃処置又はI031に掲げるフッ化物歯面塗布処置を別に算定する。
(4) B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する口腔管理体制強化加算の施設基準の届出を行っている保険医療機関において、エナメル質初期う蝕管理を行った場合は、「注2」に規定する加算を算定する。
I030 機械的歯面清掃処置(1口腔につき)72点
注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、区分番号B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料又は区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料を算定した患者のうち、主治の歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士が、歯科疾患の管理を行っているもの(区分番号I029に掲げる周術期等専門的口腔衛生処置、区分番号I029-1-2に掲げる回復期等専門的口腔衛生処置、区分番号C001に掲げる訪問歯科衛生指導料又は区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料を算定しているものを除く。)に対して機械的歯面清掃を行った場合は、2月に1回に限り算定する。ただし、区分番号A000に掲げる初診料の注6、区分番号A002に掲げる再診料の注4若しくは区分番号C000に掲げる歯科訪問診療料の注8に規定する歯科診療特別対応加算1、歯科診療特別対応加算2又は歯科診療特別対応加算3を算定する患者、区分番号B000-12に掲げる根面う蝕管理料の注2に規定する加算を算定する患者であって特に機械的歯面清掃が必要と認められる患者、区分番号B000-13に掲げるエナメル質初期う蝕管理料の注2に規定する加算を算定する患者、妊婦又は他の保険医療機関(歯科診療を行う保険医療機関を除く。)から文書による診療情報の提供を受けた糖尿病患者については月1回に限り算定する。
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歯科衛生実地指導料の算定要件に変更がありました
歯科衛生実地指導料に対する口腔機能指導加算(+10点)が新設されました。
口腔機能の発達不全を有する患者又は口腔機能の低下を来している患者に対して口腔機能に係る指導を行った場合に、口腔機能指導加算(+10点)が算定できます。
[対象疾患:口腔機能低下症、口腔機能発達不全症]
※歯科口腔リハビリテーション料3(新設)を算定する日で、口腔機能に係る指導内容が重複する場合は算定不可です。
算定要件
B001-2 歯科衛生実地指導料
1 歯科衛生実地指導料1 80点
2 歯科衛生実地指導料2 100点
注1 1については、歯科疾患に罹患している患者に対して、主治の歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、直接15分以上の実地指導を行った上で、当該指導内容に係る情報を文書により提供した場合に、月1回に限り算定する。
注2 2については、区分番号A000に掲げる初診料の注11に規定する加算に係る施設基準又は地域歯科診療支援病院歯科初診料に係る施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、区分番号A000に掲げる初診料の注6又は区分番号A002に掲げる再診料の注4に規定する歯科診療特別対応加算1、歯科診療特別対応加算2又は歯科診療特別対応加算3を算定している患者であって、歯科疾患に罹患しているものに対して、主治の歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、直接15分以上の実地指導(15分以上の実地指導を行うことが困難な場合にあっては、月2回の実地指導を合わせて15分以上の実地指導)を行い、かつ、当該指導内容に係る情報を文書により提供した場合に、月1回に限り算定する。ただし、歯科衛生実地指導料2を算定した月においては、歯科衛生実地指導料1は算定できない。
注3 1及び2について、口腔機能の発達不全を有する患者又は口腔機能の低下を来している患者に対して、主治の歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、注1又は注2に規定する実地指導と併せて口腔機能に係る指導を行った場合は、口腔機能指導加算として、10点を所定点数に加算する。
(9) 「注3」に規定する口腔機能指導加算は、主治の歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が以下のいずれかに該当する指導を行った場合に算定する。
ア 口腔機能の発達不全を認める患者に対して行う正常な口腔機能の獲得を目的とした実地指導
イ 口腔機能の低下を認める患者に対して行う口腔機能の回復又は維持・向上を目的とした実地指導
(10) 「注3」に規定する口腔機能指導加算を算定した場合は、「注1」及び「注2」に規定する文書に当該指導の内容を記載するとともに、主治の歯科医師は、歯科衛生士に行った口腔機能に係る指示内容等の要点を診療録に記載する
(11) H001―4に掲げる歯科口腔リハビリテーション料3を算定した日において、「注3」に規定する口腔機能に係る指導を実施する場合であって、その指導内容が歯科口腔リハビリテーション料3で行う指導・訓練の内容と重複する場合は、当該加算は算定できない。
診療情報等連携共有料が1と2に分かれました
診療情報等連携共有料が1と2に分かれました。
診療情報等連携共有料1 | 診療情報等連携共有料2 |
歯科診療を行うに当たり全身的な管理が必要な患者に対し歯科治療以外をおこなう別の保険医療機関または保険薬局へ患者の同意を得て診療情報や服薬情報を文書等により提供を求めた場合に算定。(従来の診療情報連携共有料) ※文書等=電話、ファクシミリ又は電子メール等によるものを含む。 | 歯科治療以外をおこなう別の保険医療機関からの求めに応じ、患者の同意を得て診療情報を文書により提供した場合に算定。(新設) |
医療機関ごとに診療情報等の提供を求めた月から3月に1回の算定。 | 医療機関ごとに診療情報を提供した月から3月に1回の算定。 |
診療情報提供料(Ⅰ)と同月の併算定不可。 | 診療情報提供料(Ⅰ)、連携強化診療情報提供料と同月の併算定不可。 |
※診療情報提供料(Ⅰ)により紹介した月から起算して3月以内の、同一の保険医療機関に対しての当該患者の診療情報等連携共有料は1・2ともに算定不可。
算定要件
B011 診療情報等連携共有料
1 診療情報等連携共有料1 120点
2 診療情報等連携共有料2 120点
注1 1については、歯科診療を行うに当たり全身的な管理が必要な患者に対し、当該患者の同意を得て、別の保険医療機関(歯科診療を行うものを除く。)で行った検査の結果若しくは投薬内容等の診療情報又は保険薬局が有する服用薬の情報等(以下この区分番号において「診療情報等」という。)について、当該別の保険医療機関又は保険薬局に文書等により提供を求めた場合に、当該別の保険医療機関又は保険薬局ごとに患者1人につき、診療情報等の提供を求めた日の属する月から起算して3月に1回に限り算定する。
注2 2については、別の保険医療機関(歯科診療を行うものを除く。)からの求めに応じ、患者の同意を得て、診療情報を文書により提供した場合に、提供する保険医療機関ごとに患者1人につき、診療情報を提供した日の属する月から起算して3月に1回に限り算定する。
注3 1及び2について、区分番号B009に掲げる診療情報提供料(Ⅰ)(同一の保険医療機関に対して紹介を行った場合に限る。)を算定した月は、別に算定できない。
注4 2について、区分番号B011-2に掲げる連携強化診療情報提供料(同一の保険医療機関に対して文書を提供した場合に限る。)を算定した月は、別に算定できない。
(1) 診療情報等連携共有料は、医科の保険医療機関又は保険薬局と歯科の保険医療機関の間で診療情報や服用薬の情報等を共有することにより、質の高い診療が効率的に行われることを評価するものである。
(2) 「1 診療情報等連携共有料1」は、慢性疾患を有する患者又は歯科診療を行う上で特に全身的な管理の必要性を認め検査結果、診療情報又は服用薬の情報等(以下この区分において「診療情報等」という。)を確認する必要がある患者において、当該患者の同意を得て、別の保険医療機関又は保険薬局に当該患者の診療情報等の提供を文書等(電話、ファクシミリ又は電子メール等によるものを含む。)により求めた場合に算定する。
(3) 「1 診療情報等連携共有料1」において、当該別の保険医療機関又は保険薬局に対して、文書で診療情報等を求めるに当たっては、次の事項を記載した文書を患者又は当該別の保険医療機関若しくは保険薬局に交付する。また、交付した文書の写しを診療録に添付すること。
イ 患者の氏名、生年月日、連絡先
ロ 診療情報等の提供依頼目的(必要に応じて、傷病名、治療方針等を記載すること。)
ハ 診療情報等の提供を求める保険医療機関名
ニ 診療情報等の提供を求める内容(検査結果、投薬内容等)
ホ 診療情報等の提供を依頼する保険医療機関名又は保険薬局名及び担当医名又は薬剤師名
なお、文書以外の手段で診療情報等を求めるに当たっては、交付した文書の写しを診療録に添付することに代えて、求めた内容を診療録に記載する。
(4) 「1 診療情報等連携共有料1」は、保険医療機関又は保険薬局ごとに患者1人につき、診療情報等の提供を求めた日の属する月から起算して3月に1回に限り算定する。
(5) 「2 診療情報等連携共有料2」は、別の保険医療機関(歯科診療を行うものを除く。)からの求めに応じ、患者の同意を得て、当該患者に関する治療状況、治療計画及び投薬内容等の診療情報を提供した場合に、提供する保険医療機関ごとに3月に1回限り算定する。
(6) 「2 診療情報等連携共有料2」において、診療情報を提供するに当たっては、次の事項を記載した文書を作成し、患者又は提供する保険医療機関に交付する。また、交付した文書の写しを診療録に添付すること。
イ 患者の氏名、生年月日、連絡先
ロ 診療情報の提供先保険医療機関名
ハ 提供する診療情報の内容(治療状況、治療計画、投薬内容等)
ニ 診療情報を提供する保険医療機関名及び担当歯科医師名
(7) 診療情報等連携共有料を算定するに当たっては、保険医療機関又は保険薬局と連携を図り、必要に応じて問い合わせに対応できる体制(窓口の設置など)を確保していること。
(8) B009に掲げる診療情報提供料(Ⅰ)により紹介した月から起算して3月以内に、同一の保険医療機関に対して当該患者の診療情報等の提供を求めた場合及び診療情報を提供した場合において、診療情報等連携共有料は別に算定できない。
【在宅】
訪問歯科衛生指導料の算定要件に変更がありました
訪問歯科衛生指導料の算定要件に変更がありました。
訪問歯科衛生指導が困難な者に対して、歯科衛生士等が複数名で訪問する場合の評価として「複数名訪問歯科衛生指導加算 150点」が新設されました。
訪問歯科衛生指導料「単一建物診療患者が1人の場合 362点」を算定した場合の加算点数となります。
また、終末期の悪性腫瘍等により緩和ケアを受けている患者に対する訪問歯科衛生指導料については、月8回まで 訪問歯科衛生指導料が算定できるようになりました。
次に掲げる状態又はこれらに準ずる状態である患者
※複数名による訪問歯科衛生指導の必要性は、前回訪問時の状況等から判断
イ 脳性麻痺等で身体の不随意運動や緊張が強く体幹の安定が得られない状態
ロ 知的発達障害等により開口保持ができない状態や療養上必要な実地指導の目的が理解できず治療に協力が得られない状態
ハ 重症の呼吸器疾患等で頻繁に実地指導の中断が必要な状態
ニ 日常生活に支障を来たすような症状・行動や意志疎通の困難さが頻繁に見られ実地指導に際して家族等の援助を必要とする状態
ホ 人工呼吸器を使用している状態又は気管切開等を行っており実地指導に際して管理が必要な状態
へ 強度障害の状態であって、日常生活に支障を来すような症状・行動が頻繁に見られ、実地指導に協力が得られない状態
ト 暴力行為、著しい迷惑行為、器物破損行為等が認められる者
チ 利用者の身体的理由により1人の歯科衛生士等による実地指導が困難と認められる者
リ その他利用者の状況等から判断して、イからチのいずれかに準ずると認められる者
算定要件
C001 訪問歯科衛生指導料
1 単一建物診療患者が1人の場合 362点
2 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 326点
3 1及び2以外の場合 295点
注1 歯科訪問診療を行った歯科医師の指示に基づき、歯科衛生士、保健師、看護師又は准看護師が訪問して療養上必要な指導として、単一建物診療患者(当該患者が居住する建物に居住するもののうち、当該保険医療機関が歯科訪問診療を実施し、歯科衛生士等が同一月に訪問歯科衛生指導を行っているものをいう。)又はその家族等に対して、当該患者の口腔内の清掃(機械的歯面清掃を含む。)、有床義歯の清掃指導又は口腔機能の回復若しくは維持に関する実地指導を行い指導時間が20分以上であった場合は、患者1人につき、月4回に限り算定する。
なお、当該歯科衛生指導で実施した指導内容等については、当該患者又はその家族等に対し文書により提供する。
注2 区分番号C000に掲げる歯科訪問診療料を算定した患者であって緩和ケアを実施するものに対して行った場合には、注1の規定にかかわらず、月8回に限り算定する。
注3 1については、訪問歯科衛生指導が困難な者等に対して、保険医療機関の歯科衛生士等が、当該保険医療機関の他の歯科衛生士等と同時に訪問歯科衛生指導を行うことについて、当該患者又はその家族等の同意を得て、訪問歯科衛生指導を実施した場合(区分番号C000に掲げる歯科訪問診療料を算定する日を除く。)には、複数名訪問歯科衛生指導加算として、150点を所定点数に加算する。
(2) 「注2」について、「注1」の規定にかかわらず、緩和ケアを実施する患者に対して、当該患者に係る歯科訪問診療を行った歯科医師の指示を受けた歯科衛生士等が療養上必要な実地指導を行った場合は、訪問歯科衛生指導料は月8回に限り算定出来る。
(4) 「注3」に規定する複数名訪問歯科衛生指導加算は、次に掲げる状態又はこれらに準ずる状態である患者に対して当該保険医療機関の複数の歯科衛生士等が患家を訪問して訪問歯科衛生指導を行う場合に算定する。
なお、複数名による訪問歯科衛生指導の必要性については、前回訪問時の状況等から判断する。
イ 脳性麻痺等で身体の不随意運動や緊張が強く体幹の安定が得られない状態
ロ 知的発達障害等により開口保持ができない状態や療養上必要な実地指導の目的が理解できず治療に協力が得られない状態
ハ 重症の呼吸器疾患等で頻繁に実地指導の中断が必要な状態
ニ 日常生活に支障を来たすような症状・行動や意志疎通の困難さが頻繁に見られ実地指導に際して家族等の援助を必要とする状態
ホ 人工呼吸器を使用している状態又は気管切開等を行っており実地指導に際して管理が必要な状態
へ 強度行動障害の状態であって、日常生活に支障を来すような症状・行動が頻繁に見られ、実地指導に協力が得られない状態
ト 暴力行為、著しい迷惑行為、器物破損行為等が認められる者
チ 利用者の身体的理由により1人の歯科衛生士等による実地指導が困難と認められる者
リ その他利用者の状況等から判断して、イからチまでのいずれかに準ずると認められる者
【検査】
口腔細菌定量検査が1と2に分かれました
口腔細菌定量検査が1と2に分かれました。
口腔細菌定量検査が1・2に分かれ、対象が拡大されました。
口腔細菌定量検査1は「口腔バイオフィルム感染症」、口腔細菌定量検査2は「口腔機能低下症」の診断を目的に行います。
※ 施設基準の届出が必要です。
※ 施設基準と届出用紙はこちらからご確認ください。
改正前 | 改正後 | |
口腔細菌定量検査(130点) | 口腔細菌定量検査1(130点) | 口腔細菌定量検査2(65点) |
施設基準の届出が必要 | 施設基準の届出が必要 | 施設基準の届出が必要 |
【対象疾患】口腔バイオフィルム感染症 | 【対象疾患】口腔バイオフィルム感染症 | 【対象疾患】口腔機能低下症 |
【対象患者】 ・在宅等で療養を行っている患者 ・脳性麻痺等で身体の不随意運動や緊張が強く体幹の安定が得られない患者 ・知的発達障害等により開口保持ができない患者や治療の目的が理解できず治療に協力が得られない患者 ・日常生活に支障を来すような症状・行動や意志疎通の困難さが頻繁に見られ歯科診療に際して家族等の援助を必要とする患者 | 【対象患者】 | 【対象患者】 ・問診、口腔内所見又は他の検査所見から加齢等による口腔機能の低下が疑われる患者 |
月2回に限り算定。 ※1月以内に2回以上行った場合は、2回目以後の検査については所定点数の100分の50で算定。 歯周病検査・部分的再評価と同月の併算定不可。 | 月2回に限り算定。 | 口腔機能低下症の診断後の患者については、歯科疾患管理料、口腔機能管理料、歯科特定疾患療養管理料、歯科疾患在宅療養管理料又は在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料を算定し、継続的な口腔機能の管理を行っている場合に3月に1回に限り算定。 |
※1・2いずれも歯周基本検査・歯周精密検査・混合歯列期歯周病検査・部分的再評価を算定した同月は、口腔細菌定量検査は算定不可。
また、I011歯周基本治療の算定要件から「口腔細菌定量検査後に基づく歯周基本治療についてはスケーリングにより算定する」という文言が削除され、口腔細菌定量検査による診断のみでのスケーリングの算定が認められなくなりました。
算定要件
D002-6 口腔細菌定量検査(1回につき)
1 口腔細菌定量検査1 130点
2 口腔細菌定量検査2 65点
注1 1について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、口腔細菌定量検査を行った場合に、月2回に限り算定する。
注2 1について、同一の患者につき1月以内に口腔細菌定量検査を2回以上行った場合は、第2回目以後の検査については所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。
注3 2について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、歯の喪失や加齢等により口腔機能の低下を来している患者に対して口腔細菌定量検査を行った場合(口腔細菌定量検査1を算定する場合を除く。)に、3月に1回に限り算定する。
注4 区分番号D002に掲げる歯周病検査又は区分番号D002-5に掲げる歯周病部分的再評価検査を算定した月は、別に算定できない。
(1) 口腔細菌定量検査とは、舌の表面を擦過し採取されたもの又は舌の下部から採取された唾液を検体として、口腔細菌定量分析装置を用いて細菌数を定量的に測定することをいう。口腔細菌定量検査の実施は「口腔バイオフィルム感染症に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)及び「口腔機能低下症に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医会)を参考にすること。
(2) 「1 口腔細菌定量検査1」は、次のいずれかに該当する患者に対して口腔バイオフィルム感染症の診断を目的として実施した場合に算定できる。
イ 在宅等において療養を行っている患者
ロ イ又はハ以外の患者であって、入院中のもの
ハ A000に掲げる初診料の(16)のイ、ロ、ニ若しくはホの状態又はA002に掲げる再診料の(8)のイ、ロ、ニ若しくはホの状態の患者
(3) 「注2」に規定する第2回目以降の検査については、前回検査を実施した日から起算して1月以内に実施した場合に、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。
(4) 「2 口腔細菌定量検査2」は、問診、口腔内所見又は他の検査所見から加齢等による口腔機能の低下が疑われる患者に対し、口腔機能低下症の診断を目的として実施した場合に算定する。
(5) 「2 口腔細菌定量検査2」は、口腔機能低下症の診断後の患者については、B000-4に掲げる歯科疾患管理料、B000-4-3に掲げる口腔機能管理料、B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料又はC001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料を算定し、継続的な口腔機能の管理を行っている場合に、3月に1回に限り算定する。
(6) 検査に係る費用は所定点数に含まれ別に算定できない。
口腔細菌定量検査に係る特定診療報酬算定医療機器の定義
一般的名称 :微生物定量分析装置
その他の条件:舌の表面を擦過し採取されたもの又は舌の下部の唾液を検体として微生物を定量することが可能なもの
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咀嚼能力検査が1と2に分かれました
咀嚼能力検査が1と2に分かれました。
咀嚼能力検査が1と2に分かれます。[咀嚼能力検査1の対象疾患:口腔機能低下症] [咀嚼能力検査2の対象疾患:顎変形症]
改正前 | 改正後 | |
咀嚼能力検査(140点) | 咀嚼能力検査1(140点) | 咀嚼能力検査2(140点) |
【施設基準】 | 【施設基準】 | 【施設基準】 |
【対象患者・内容】 問診、口腔内所見又は他の検査所見から加齢等による口腔機能の低下が疑われる患者に対し、口腔機能低下症の診断を目的として実施し、歯科疾患管理料、口腔機能管理料、歯科特定疾患療養管理料、歯科疾患在宅療養管理料、在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料を算定し、継続的な口腔機能の管理を行っている患者に対して算定する。 | 【対象患者・内容】 ●問診、口腔内所見又は他の検査所見から加齢等による口腔機能の低下が疑われる患者に対し、口腔機能低下症の診断を目的として実施した場合に算定する。 ●口腔機能低下症の診断後の患者については、歯科疾患管理料、口腔機能管理料、歯科特定疾患療養管理料、歯科疾患在宅療養管理料、在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料を算定し、継続的な口腔機能の管理を行っている場合に算定する。 | 【対象患者・内容】 |
【算定頻度】 6月に1回の算定 | 【算定頻度】 | 【算定頻度】 |
有床義歯咀嚼機能検査を算定した月は算定できない。 | 有床義歯咀嚼機能検査を算定した月は算定できない。 | |
咀嚼能力検査の算定から6月以内は咬合圧検査は算定できない。 | 咀嚼能力検査1の算定から3月以内は咬合圧検査1、2は算定できない。 | 手術後の咀嚼能力検査2の算定から6月以内は咬合圧検査1、2は算定できない。 |
有床義歯等の調整を同日に行った場合は、広範囲顎骨支持型補綴物管理料または歯科口腔リハビリテーション料1を別に算定できる。 | 有床義歯等の調整を同日に行った場合は、広範囲顎骨支持型補綴物管理料または歯科口腔リハビリテーション料1を別に算定できる。 | |
— | 咀嚼能力検査1と2の併算定は不可。 |
※咀嚼能力検査とは、グルコース分析装置(グルコース含有グミゼリー咀嚼時のグルコース溶出量を測定するもの)を用いて咀嚼能率を測定する検査のことです。
算定要件
D011-2 咀嚼能力検査
1 咀嚼能力検査1 140点
2 咀嚼能力検査2 140点
注1 1について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、歯の喪失や加齢等により口腔機能の低下を来している患者に対して、
咀嚼能力測定を行った場合は、3月に1回に限り算定する。
注2 2について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、顎変形症に係る手術を実施する患者に対して、咀嚼能力測定を行った場合は、手術前は1回に限り、手術後は6月に1回に限り算定する。
注3 区分番号D011に掲げる有床義歯咀嚼機能検査を算定した月は、別に算定できない。
注4 当該検査を算定した月から起算して3月以内(顎変形症に係る手術後の患者にあっては、6月以内)に行う区分番号D011-3に掲げる咬合圧検査は、別に算定できない。
注5 1及び2は同時に算定できない。
(1) 咀嚼能力検査とは、グルコース分析装置(グルコース含有グミゼリー咀嚼時のグルコース溶出量を測定するもの)を用いて咀嚼能率を測定する検査をいう。
(2) 「1 咀嚼能力検査1」は、問診、口腔内所見又は他の検査所見から加齢等による口腔機能の低下が疑われる患者に対し、口腔機能低下症の診断を目的として実施した場合に算定する。
(3) 「1 咀嚼能力検査1」については、口腔機能低下症の診断後の患者については、B000-4に掲げる歯科疾患管理料、B000-4-3に掲げる口腔機能管理料、B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料又はC001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料を算定し、継続的な口腔機能の管理を行っている場合に、3月に1回に限り算定する。
(4) 「2 咀嚼能力検査2」は、顎変形症に係る手術を実施する患者に対し、咀嚼機能の管理を目的として実施した場合に、手術前は1回に限り、手術後は、6月に1回に限り算定する。
(5) 有床義歯等の調整を同日に行った場合は、B013-3に掲げる広範囲顎骨支持型補綴物管理料又はH001-2に掲げる歯科口腔リハビリテーション料1を別に算定する。
(6) 検査に係る費用は所定点数に含まれ、別に算定できない。
第 29 の5 有床義歯咀嚼機能検査、咀嚼能力検査及び咬合圧検査 |
1 有床義歯咀嚼機能検査、咀嚼能力検査及び咬合圧検査に関する施設基準 |
(2) 有床義歯咀嚼機能検査1のロ及び咀嚼能力検査の施設基準 次のいずれにも該当すること。 ア 歯科補綴治療に係る専門の知識及び3年以上の経験を有する歯科医師が1名以上配置されていること。 イ 当該保険医療機関内に咀嚼能率測定用のグルコース分析装置を備えていること。 |
2 届出に関する事項 |
有床義歯咀嚼機能検査、咀嚼能力検査及び咬合圧検査の施設基準に係る届出は、別添2の様式 38 の1の2を用いること。 |
咬合圧検査が1と2に分かれました
咬合圧検査が1と2に分かれました。
咬合圧検査が1と2に分かれます。[咬合圧検査1の対象疾患:口腔機能低下症] [咬合圧検査2の対象疾患:顎変形症]
改正前 | 改正後 | |
咬合圧検査(130点) | 咬合圧検査1(130点) | 咬合圧検査2(130点) |
【施設基準】 | 【施設基準】 | 【施設基準】 |
【対象患者・内容】 問診、口腔内所見又は他の検査所見から加齢等による口腔機能の低下が疑われる患者に対し、口腔機能低下症の診断を目的として実施し、歯科疾患管理料、口腔機能管理料、歯科特定疾患療養管理料、歯科疾患在宅療養管理料、在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料を算定し、継続的な口腔機能の管理を行っている患者に対して算定する。 | 【対象患者・内容】 ●口腔機能低下症の診断後の患者については、歯科疾患管理料、口腔機能管理料、歯科特定疾患療養管理料、歯科疾患在宅療養管理料、在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料を算定し、継続的な口腔機能の管理を行っている場合に算定する。 | 【対象患者・内容】 |
【算定頻度】 6月に1回の算定 | 【算定頻度】 | 【算定頻度】 手術前:1回の算定 手術後:6月に1回の算定 |
有床義歯咀嚼機能検査を算定した月は算定できない。 | 有床義歯咀嚼機能検査を算定した月は算定できない。 | |
咬合圧検査の算定から6月以内は咀嚼能力検査は算定できない。 | 咬合圧検査1の算定から3月以内は咀嚼能力検査1,2は算定できない。 | 手術後の咬合圧検査2の算定から6月以内は咀嚼能力検査1,2は算定できない。 |
有床義歯等の調整を同日に行った場合は、広範囲顎骨支持型補綴物管理料または歯科口腔リハビリテーション料1を別に算定できる。 | 有床義歯等の調整を同日に行った場合は、広範囲顎骨支持型補綴物管理料または歯科口腔リハビリテーション料1を別に算定できる。 | |
— | 咬合圧検査1と2の併算定は不可。 |
※咬合圧検査とは、歯科用咬合力計を用いて、咬合力及び咬合圧の分布等を測定する検査のことです。
算定要件
D011-3 咬合圧検査
1 咬合圧検査1 130点
2 咬合圧検査2 130点
注1 1について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、歯の喪失や加齢等により口腔機能の低下を来している患者に対して、咬合圧測定を行った場合は、3月に1回に限り算定する。
注2 2について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、顎変形症に係る手術を実施する患者に対して、咬合圧測定を行った場合は、手術前は1回に限り、手術後は6月に1回に限り算定する。
注3 区分番号D011に掲げる有床義歯咀嚼機能検査を算定した月は、別に算定できない。
注4 当該検査を算定した月から起算して3月以内(顎変形症に係る手術後の患者にあっては、6月以内)に行う区分番号D011-2に掲げる咀嚼能力検査は、別に算定できない。
注5 1及び2は同時に算定できない。
(1) 咬合圧検査とは、歯科用咬合力計を用いて、咬合力及び咬合圧の分布等を測定する検査をいう。
(2) 「1 咬合圧検査1」は、問診、口腔内所見又は他の検査所見から加齢等による口腔機能の低下が疑われる患者に対し、口腔機能低下症の診断を目的として実施した場合に算定する。
(3) 「1 咬合圧検査1」については、口腔機能低下症の診断後の患者については、B000-4に掲げる歯科疾患管理料、B000-4-3に掲げる口腔機能管理料、B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料、C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料又はC001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料を算定し、継続的な口腔機能の管理を行っている場合に、3月に1回に限り算定する。
(4) 「2 咬合圧検査2」は、顎変形症に係る手術を実施する患者に対し、咬合圧の管理を目的として実施した場合に、手術前は1回に限り、手術後は、6月に1回に限り算定する。
(5) 有床義歯等の調整を同日に行った場合は、B013-3に掲げる広範囲顎骨支持型補綴物管理料又はH001-2に掲げる歯科口腔リハビリテーション料1を別に算定する。
(6) 検査に係る費用は所定点数に含まれ別に算定できない。
第 29 の5 有床義歯咀嚼機能検査、咀嚼能力検査及び咬合圧検査 |
1 有床義歯咀嚼機能検査、咀嚼能力検査及び咬合圧検査に関する施設基準 |
(4) 有床義歯咀嚼機能検査2のロ及び咬合圧検査の施設基準 次のいずれにも該当すること。 ア 歯科補綴治療に係る専門の知識及び3年以上の経験を有する歯科医師が1名以上配置されていること。 イ 当該保険医療機関内に歯科用咬合力計を備えていること |
2 届出に関する事項 |
有床義歯咀嚼機能検査、咀嚼能力検査及び咬合圧検査の施設基準に係る届出は、別添2の様式 38 の1の2を用いること。 |
【画像診断】
準備中です。順次公開予定です。
【投薬・注射】
準備中です。順次公開予定です。
【リハビリテーション】
歯科口腔リハビリテーション料1の算定要件に変更がありました
歯科口腔リハビリテーション料1(歯リハ1)の算定要件の一部に変更がありました。
摂食機能療法の治療開始から3月を超えた場合に、改正前は摂食機能療法を算定した月は歯科口腔リハビリテーション料1の「2 舌接触補助床の場合(歯リハ1(2)(194点))「3 その他の場合(歯リハ1(3)(189点))は算定できませんでしたが、改正後は摂食機能療法と「歯リハ1(2)」および「歯リハ1(3)」をあわせて月6回まで算定できるようになりました。
また、歯科口腔リハビリテーション料3(新設)と併算定可能です。
改正前 | 改正後 | ||||||||
歯リハ1(2):194点 |
歯リハ1(2):194点 |
算定要件
H001-2 歯科口腔リハビリテーション料1
1 有床義歯の場合
イ ロ以外の場合 104点
ロ 困難な場合 124点
2 舌接触補助床の場合 194点
3 その他の場合 189点
注2 2については、区分番号I017-1-3に掲げる舌接触補助床を装着している患者に対して、月4回に限り算定する。
注3 3については、区分番号M025に掲げる口蓋補綴、顎補綴により算定した装置を装着している患者に対して、月4回に限り算定する。
注4 2及び3について、区分番号H001に掲げる摂食機能療法を算定した日は、歯科口腔リハビリテーション料1は算定できない。
注5 2及び3について、区分番号H001に掲げる摂食機能療法の治療開始日から起算して3月を超えた場合においては、当該摂食機能療法と歯科口腔リハビリテーション料1を合わせて月6回に限り算定する。
(4) B013に掲げる新製有床義歯管理料を算定した患者について、当該有床義歯の装着日の属する月から起算して6月以内の期間において、当該有床義歯の装着部位とは異なる部位に別の有床義歯の新製を行った場合は、「1 有床義歯の場合」を算定し、B013に掲げる新製有床義歯管理料は算定できない。
(10) 「2 舌接触補助床の場合」は、脳血管疾患、口腔腫瘍又は口腔機能低下症等の患者に対し、舌接触状態等を変化させて摂食・嚥下機能又は発音・構音機能の改善を図ることを目的にI017-1-3に掲げる舌接触補助床を装着した場合又は有床義歯形態の補助床を装着した場合に、当該装置の調整又は指導を行い、口腔機能の回復又は維持・向上を図った際に算定する。なお、同一初診期間中に「2 舌接触補助床の場合」の算定以降は「1 有床義歯の場合」を算定できない。この場合において、調整部位又は指導内容等の要点を診療録に記載する。
(11) 「3 その他の場合」は、M025に掲げる口蓋補綴、顎補綴により算定した、口蓋補綴装置、顎補綴装置、発音補助装置、発音補整装置、ホッツ床(哺乳床)又はオクルーザルランプを付与した口腔内装置を装着している場合に、当該装置の調整、患者又は患者の保護者に対する当該装置の使用方法等の指導、訓練又は修理を行い、口腔機能の回復又は向上を図った際に算定する。この場合において、調整部位又は指導内容等の要点を診療録に記載する。
(12) 歯科口腔リハビリテーション料1を算定した日において、H001―3に掲げる歯科口腔リハビリテーション料3に係る口腔機能に係る指導・訓練を実施した場合は、歯科口腔リハビリテーション料3を別に算定して差し支えない。
【処置】
麻酔薬剤の算定について変更がありました
麻酔薬剤の算定について変更がありました。
生活歯髄切断、抜髄に対して浸潤麻酔を行った場合の、麻酔薬剤の点数が算定できるようになりました。
※麻酔薬剤=キシロカイン、オーラ注など
改正後 【処置(通則7)】 120点以上の処置又は特に規定する処置の所定点数は、当該処置に当たって、表面麻酔、浸潤麻酔又は簡単な伝達麻酔を行った場合の費用を含む。 ただし、区分番号I004の1に掲げる生活歯髄切断又は区分番号I005に掲げる抜髄を行う場合の当該麻酔に当たって使用した薬剤の薬価は、別に厚生労働大臣の定めるところにより算定できる。 |
改正前 【処置(通則7)】 120点以上の処置又は特に規定する処置の所定点数は、当該処置に当たって、表面麻酔、浸潤麻酔又は簡単な伝達麻酔を行った場合の費用を含む。 |
Ni-Tiロータリーファイル加算の算定要件に変更がありました
加圧根管充填処置の加算であるNi-Tiロータリーファイル加算の算定要件に変更がありました
「Ni-Tiロータリーファイル加算(NRF)」(ニッケル・チタン・ロータリーファイル加算)の算定要件から「手術用顕微鏡加算の算定」が外れ、施設基準「手術用顕微鏡加算」の届出がなくとも、Ni-Tiロータリーファイル加算が算定できるようになります。
下記表の改正後の要件を満たした場合に、加圧根管充填処置に対してNi-Tiロータリーファイル加算(+150点)が算定できます。
所定点数 | 改正前 | 改正後 |
加圧根管充填処置 | 以下のいずれも実施している場合にNi-Tiロータリーファイル加算が算定できる。 | 以下のいずれも実施している場合にNi-Tiロータリーファイル加算が算定できる。 |
算定要件
I008-2 加圧根管充填処置(1歯につき)
1 単根管 139点
2 2根管 168点
3 3根管以上 213点
注1区分番号M000-2に掲げるクラウン・ブリッジ維持管理料の注1により当該管理料を算定する旨を地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において算定する。
注2特定薬剤の費用は、所定点数に含まれる。
注33については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、歯科用3次元エックス線断層撮影装置及び手術用顕微鏡を用いて根管治療を行った場合に、手術用顕微鏡加算として、400点を所定点数に加算する。なお、第4部に掲げる歯科用3次元エックス線断層撮影の費用は別に算定できる。ただし、区分番号I021に掲げる根管内異物除去の注に規定する手術用顕微鏡加算を算定している場合は、算定できない。
注43については、歯科用3次元エックス線断層撮影装置を用いて根管治療を行った場合であって、Ni-Tiロータリーファイルを用いて根管治療を行った場合に、Ni-Tiロータリーファイル加算として、150点を所定点数に加算する。なお、第4部に掲げる歯科用3次元エックス線断層撮影の費用は別に算定できる。
(2) 加圧根管充填処置とは、根管拡大及び根管形成が行われた根管に対して、ガッタパーチャポイント等を主体として根管充填材を加圧しながら緊密に根管充填を行うことをいう。なお、根管充填後に歯科エックス線撮影で緊密な根管充填が行われていることを確認する。
(3) 加圧根管充填処置を行った場合は、歯科エックス線撮影を行い、緊密な根管充填が行われていることを確認するが、妊娠中で同意が得られない場合においてはこの限りでない。ただし、この場合においては、その理由を診療録に記載すること。
(4) 樋状根の場合の加圧根管充填処置については、「3 3根管以上」として算定する。
(6) 「注3」の手術用顕微鏡加算は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生 (支 )局長に届け出た保険医療機関において、複雑な解剖学的根管形態を有する歯に対する歯科用3次元エックス線断層撮影装置を用いて得られた画像診断の結果を踏まえ、手術用顕微鏡を用いて根管治療を行い、加圧根管充填処置を行った場合に算定する。
(7) 「注4」に規定するNi-Tiロータリーファイル加算は、歯科用3次元エックス線断層撮影装置を用いて得られた画像診断の結果を踏まえ、Ni-Tiロータリーファイルを装着した能動型機器を併用し、根管壁を回転切削することにより根管治療を行い、加圧根管充填処置を行った場合に算定する。
(8) M000-2に掲げるクラウン・ブリッジ維持管理料の「注1」により当該管理料を算定する旨を地方厚生(支 )局長に届け出ていない保険医療機関は、本処置は算定できない。
事務連絡 令和6年3月28日
疑義解釈資料の送付について(その1)
【加圧根管充填処置】
問22「I008-2」加圧根管充填処置の注4に規定するNi-Tiロータリーファイル加算について、「歯科用3次元エックス線断層撮影装置を用いて根管治療を行った場合であって、Ni-Tiロータリーファイルを用いて根管治療を行った場合」に算定することとされているが、Ni-Tiロータリーファイル加算を算定するにあたって、令和6年度診療報酬改定前の施設基準において求められていた手術用顕微鏡加算に係る届出は不要になったということでよいか。
(答)そのとおり。
機械的歯面清掃処置の算定要件に変更がありました
機械的歯面清掃処置の算定要件に変更がありました。
改正前 | 改正後 | |
算定対象 | 歯管、特疾管又は歯在管を算定した患者 (周術期等専門的口腔衛生処置、訪問歯科衛生指導料、歯科矯正管理料を算定している場合は対象外) | 歯管、周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)(新設)、回復期等口腔機能管理料(新設)、特疾管又は歯在管を算定した患者 (周術期等専門的口腔衛生処置、回復期等専門的口腔衛生処置、訪問歯科衛生指導料、歯科矯正管理料を算定している場合は対象外) |
算定間隔 | 2ヶ月に1回算定。 ただし、以下の場合は月1回算定可能。 | 2ヶ月に1回算定。(変更なし) ただし、以下の場合は月1回算定可能。 |
その他の算定要件 | 歯周病安定期治療、歯周病重症化予防治療、在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、非経口摂取患者口腔粘膜処置の算定月は算定不可。 | 歯周病安定期治療、歯周病重症化予防治療、在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、非経口摂取患者口腔粘膜処置、口腔バイオフィルム除去処置の算定月は算定不可。 |
算定要件
I030 機械的歯面清掃処置(1口腔につき) 72点
注1 区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料、区分番号B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、区分番号B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)、区分番号B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料又は区分番号C001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料を算定した患者のうち、主治の歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士が、歯科疾患の管理を行っているもの(区分番号I029に掲げる周術期等専門的口腔衛生処置、区分番号I029-1-2に掲げる回復期等専門的口腔衛生処置、区分番号C001に掲げる訪問歯科衛生指導料又は区分番号N002に掲げる歯科矯正管理料を算定しているものを除く。)に対して機械的歯面清掃を行った場合は、2月に1回に限り算定する。ただし、区分番号A000に掲げる初診料の注6、区分番号A002に掲げる再診料の注4若しくは区分番号C000に掲げる歯科訪問診療料の注8に規定する歯科診療特別対応加算1、歯科診療特別対応加算2又は歯科診療特別対応加算3を算定する患者、区分番号B000-12に掲げる根面う蝕管理料の注2に規定する加算を算定する患者であって特に機械的歯面清掃が必要と認められる患者、区分番号B000-13に掲げるエナメル質初期う蝕管理料の注2に規定する加算を算定する患者、妊婦又は他の保険医療機関(歯科診療を行う保険医療機関を除く。)から文書による診療情報の提供を受けた糖尿病患者については月1回に限り算定する。
注2 区分番号I011-2に掲げる歯周病安定期治療、区分番号I011-2-3に掲げる歯周病重症化予防治療、区分番号I029-2に掲げる在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、区分番号I030-2に掲げる非経口摂取患者口腔粘膜処置又は区分番号I030-3に掲げる口腔バイオフィルム除去処置を算定した月は算定できない。
(1) 機械的歯面清掃処置とは、歯科疾患に罹患している患者に対し、歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士が、歯科用の切削回転器具及び研磨用ペーストを用いて行う歯垢除去等をいい、B000-4に掲げる歯科疾患管理料、B000-8に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅲ)、B000-9に掲げる周術期等口腔機能管理料(Ⅳ)、B000-11に掲げる回復期等口腔機能管理料、B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料(当該管理料の「注1」に規定する治療計画に機械的歯面清掃処置を行うに当たって必要な管理計画が含まれている場合に限る。)又はC001-3に掲げる歯科疾患在宅療養管理料を算定した患者に対して2月に1回に限り算定する。また、I011-2に掲げる歯周病安定期治療、I011-2-3に掲げる歯周病重症化予防治療、I029-2に掲げる在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、I030-2に掲げる非経口摂取患者口腔粘膜処置又はI030-3に掲げる口腔バイオフィルム除去処置を算定した月は算定できない。
(2) 「注2」の規定に関わらず、I011-2に掲げる歯周病安定期治療又はI011-2-3に掲げる歯周病重症化予防治療の開始日より前に実施した同月内の当該処置は算定して差し支えない。
(3) 歯科診療特別対応加算1、歯科診療特別対応加算2若しくは歯科診療特別対応加算3、B000-12に掲げる根面う蝕管理料の注2に規定する口腔管理強化体制加算を算定する患者であって特に機械的歯面清掃が必要と認められる患者(多剤服用患者、唾液分泌量の低下が認められる患者等)、B000-13に掲げるエナメル質初期う蝕管理料の注2に規定する口腔管理強化体制加算を算定する患者、妊娠中の患者又は他の医療機関(歯科診療を行う保険医療機関を除く。)から文書による診療情報の提供を受けた糖尿病の患者については、月1回に限り算定する。
(4) 妊娠中の患者に対して当該処置を行った場合は、診療録及び診療報酬明細書にその旨を記載する。
(5) 糖尿病の患者に対して別の医科の保険医療機関の担当医からの情報提供に基づき当該処置を行った場合は、情報提供の内容及び担当医の保険医療機関名等について診療録に記載又は提供文書の写しを添付する。また、診療報酬明細書にその旨を記載する。
(6) 主治の歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、患者に対して当該処置を行った場合は、主治の歯科医師は当該歯科衛生士の氏名を診療録に記載する。
口腔バイオフィルム除去処置が新設されました
口腔バイオフィルム除去処置が新設されました。
口腔バイオフィルム感染症に罹患している患者に対して、歯科医師またはその指示を受けた歯科衛生士が口腔バイオフィルムの除去をおこなった場合の処置として、口腔バイオフィルム除去処置 が新設されました。
算定対象 | 口腔内細菌定量検査1(施設基準あり)の実施後、「口腔バイオフィルム感染症」と診断された患者 |
算定間隔 | 月に2回まで |
同月に併算定できない項目 | 歯周病処置(P処)、スケーリング、SRP、歯周病安定期治療(SPT)、歯周病重症化予防治療(P重防)、周術期等専門的口腔衛生処置、回復期等専門的口腔衛生処置、在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、機械的歯面清掃処置、非経口摂取患者口腔粘膜処置、在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料、小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料 |
その他の算定要件 | 歯科医師の指示を受けた歯科衛生士がおこなった場合は、歯科衛生士名のカルテ記載が必要 |
算定要件
I030-3 口腔バイオフィルム除去処置(1口腔につき) 110点
注1 口腔バイオフィルムの除去が必要な患者に対して、歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士が口腔バイオフィルムの除去を行った場合に、月2回に限り算定する。
注2 口腔バイオフィルム除去処置を算定した月において、区分番号I010に掲げる歯周病処置、区分番号I011に掲げる歯周基本治療、区分番号I011-2に掲げる歯周病安定期治療、区分番号I011-2-3に掲げる歯周病重症化予防治療、区分番号I029に掲げる周術期等専門的口腔衛生処置、区分番号I029-1-2に掲げる回復期等専門的口腔衛生処置、区分番号I029-2に掲げる在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、区分番号I030に掲げる機械的歯面清掃処置及び区分番号I030-2に掲げる非経口摂取患者口腔粘膜処置は別に算定できない。
(1) 注1に規定する、口腔バイオフィルムの除去が必要な患者とは、関係学会の診断基準により口腔バイオフィルム感染症患者と診断されている患者をいう。当該患者に対して、歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士が、口腔バイオフィルムの除去を行った場合に算定する。当該処置を行うに当たっては、関係学会より示されている「口腔バイオフィルム感染症に関する基本的な考え方」(令和6年3月日本歯科医学会)を参考にすること。
(2) 主治の歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、患者に対して当該処置を行った場合は、主治の歯科医師は当該歯科衛生士の氏名を診療録に記載する。
(3) I010に掲げる歯周病処置、I011に掲げる歯周基本治療、I011-2に掲げる歯周病安定期治療、I011-2-3に掲げる歯周病重症化予防治療、I029に掲げる周術期等専門的口腔衛生処置、I029-1-2に掲げる回復期等専門的口腔衛生処置、I029-2に掲げる在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、I030に掲げる機械的歯面清掃処置及びI030-2に掲げる非経口摂取患者口腔粘膜処置を算定した月は算定できない。
(4) 口腔バイオフィルム除去処置は、C001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料又はC001-6に掲げる小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料に含まれ、当該管理料を算定した月は別に算定出来ない。
関連記事 ⇒ 口腔細菌定量検査が1と2に分かれました
歯周病安定期治療に対する加算の新設・算定要件の変更がありました
歯周病安定期治療(SPT)に対する加算の新設・算定要件の変更がありました。
糖尿病により歯周病が重症化するおそれのある患者に対する歯周病安定期治療を実施した場合の加算点数として「歯周病ハイリスク患者加算 80点」が新設されました。
また、歯周病安定期治療の治療間隔の短縮が必要とされる場合の要件に「糖尿病」が追加されました。
下記に該当する患者に対するSPTは、月に1回 の算定が可能です。
イ 歯周外科手術を実施した場合
ロ 全身的な疾患の状態により歯周病の病状に大きく影響を与える場合
ハ 糖尿病の状態により、歯周病が重症化するおそれのある場合
ニ 全身的な疾患の状態により歯周外科手術が実施できない場合
ホ 侵襲性歯周炎の場合(侵襲性歯周炎とは、若年性歯周炎、急速進行性歯周炎又は特殊性歯周炎をいう。)
算定要件
I011-2 歯周病安定期治療
1 1歯以上10歯未満 200点
2 10歯以上20歯未満 250点
3 20歯以上 350点
注3 区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関において歯周病安定期治療を開始した場合は、口腔管理体制強化加算として、120点を所定点数に加算する。
注4 歯周病の重症化するおそれのある患者に対して歯周病安定期治療を実施した場合は、歯周病ハイリスク患者加算として、80点を所定点数に加算する。
(3) 歯周病安定期治療は、歯周組織の状態を維持し、治癒させることを目的としてプラークコントロール、スケーリング、スケーリング・ルートプレーニング、咬合調整、機械的歯面清掃等を主体とした治療を実施した場合に1口腔につき月1回に限り算定する。
なお、2回目以降の歯周病安定期治療の算定は、前回実施した月の翌月から起算して2月を経過した日以降に行う。ただし、歯周病安定期治療の治療間隔の短縮が必要とされる次の場合は、3月以内の間隔で実施した歯周病安定期治療は月1回に限り算定する。
この場合において、実施する理由(「イ 歯周外科手術を実施した場合」を除く。)及び全身状態等を診療録に記載する。また、ロ、ハ及びニは、主治の医師からの文書を添付する。
イ 歯周外科手術を実施した場合
ロ 全身的な疾患の状態により歯周病の病状に大きく影響を与える場合
ハ 糖尿病の状態により、歯周病が重症化するおそれのある場合
ニ 全身的な疾患の状態により歯周外科手術が実施できない場合
ホ 侵襲性歯周炎の場合(侵襲性歯周炎とは、若年性歯周炎、急速進行性歯周炎又は特殊性歯周炎をいう。)
(6) 歯周病安定期治療を開始した日以降に実施したI000-2に掲げる咬合調整(「ロ二次性咬合性外傷の場合」として行った場合に限る。)、I010に掲げる歯周病処置、I011に掲げる歯周基本治療、I029-2に掲げる在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、I030に掲げる機械的歯面清掃処置及びI030-3に掲げる口腔バイオフィルム除去処置は、別に算定できない。
(11) 注4に規定する歯周病ハイリスク患者加算は、糖尿病の病態によって歯周病の重症化を引き起こすおそれのある患者に対して、歯周病安定期治療を実施する場合に算定する。なお、算定に当たっては、主治の医師からの文書を診療録に添付する。
(12) 糖尿病に罹患している者の歯周病の管理を適切に行うため、定期的に糖尿病を踏まえた歯周病の管理等に関する講習会や研修会に参加し、必要な知識の習得に努める。
関連記事 ⇒ 歯周病重症化予防治療の算定要件に変更がありました
歯周病重症化予防治療の算定要件に変更がありました
歯周病重症化予防治療(P重防)の算定要件に変更がありました。
施設基準「口腔管理体制強化加算」届出済みで、歯周病検査による再評価の結果、歯周病安定期治療(SPT)から歯周病重症化予防治療(P重防)に移行した場合のP重防については、月1回の算定が可能 となります。
※ 施設基準および届出用紙はこちらからご確認ください。
算定要件
I011-2-3 歯周病重症化予防治療
1 1歯以上10歯未満 150点
2 10歯以上20歯未満 200点
3 20歯以上 300点
注2 2回目以降の歯周病重症化予防治療の算定は、前回実施月の翌月の初日から起算して2月を経過した日以降に行う。ただし、区分番号B000-4-2に掲げる小児口腔機能管理料の注3に規定する施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た診療所である保険医療機関において、区分番号I011-2に掲げる歯周病安定期治療を算定した患者について、一連の治療終了後の再評価の結果に基づき、当該患者に対して、歯周病重症化予防治療を開始した場合は、この限りでない。
(11) 歯周病重症化予防治療を開始した日以降に実施したC001-5に掲げる在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料、C001-6に掲げる小児在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料、I000-2に掲げる咬合調整(「ロ 二次性咬合性外傷の場合」として行った場合に限る。)、I010に掲げる歯周病処置、I011に掲げる歯周基本治療、I029-2に掲げる在宅等療養患者専門的口腔衛生処置、I030に掲げる機械的歯面清掃処置、I030-2に掲げる非経口摂取患者口腔粘膜処置及びI030-3に掲げる口腔バイオフィルム除去処置は、別に算定できない。ただし、(6)の場合は、この限りではない。
※「口腔管理体制強化加算」届出ありの場合でも、SPTからの移行でない場合のP重防は「3ヶ月に1回」の算定間隔となります。
口腔内装置の対象が追加されました
口腔内装置の対象が追加されました。
「口腔内装置2」の対象に、「ヌ 外傷歯の保護を目的として製作した口腔内装置」が追加されました。
「ヌ 外傷歯の保護を目的として製作した口腔内装置」と「ロ 歯ぎしりに対する口腔内装置」は併算定できません。
以下のいずれにも該当していること。
・18 歳未満の患者であること。
・外傷歯に係る受傷から1年以内であり、暫間固定等を行った患者であること。
算定要件
I017 口腔内装置(1装置につき)
1 口腔内装置1 1,500点
2 口腔内装置2 800点
3 口腔内装置3 650点
注 顎関節治療用装置、歯ぎしりに対する口腔内装置、口腔粘膜等の保護のための口腔内装置、外傷歯の保護のための口腔内装置又はその他口腔内装置を製作した場合
(1) 「注」に規定する口腔内装置は、次に掲げるいずれかの装置をいう。
イ 顎関節治療用装置
ロ 歯ぎしりに対する口腔内装置
ハ 顎間固定用に歯科用ベースプレートを用いた床
ニ 出血創の保護と圧迫止血を目的としてレジン等で製作した床
ホ 手術に当たり製作したサージカルガイドプレート
ヘ 腫瘍等による顎骨切除後、手術創(開放創)の保護等を目的として製作するオブチュレーター
ト 気管内挿管時の歯の保護等を目的として製作した口腔内装置
チ 不随意運動等による咬傷を繰り返す患者に対して、口腔粘膜等の保護を目的として製作する口腔内装置
リ 放射線治療に用いる口腔内装置
ヌ 外傷歯の保護を目的として製作した口腔内装置
(5) 特に規定する場合を除き、印象採得を行った場合はM003に掲げる印象採得の「3 口腔内装置等(1装置につき)」、装着を行う場合はM005に掲げる装着の「3 口腔内装置等の装着の場合(1装置につき)」により算定する。また、「2 口腔内装置2」及び「3 口腔内装置3」を製作するに当たり、咬合採得は所定点数に含まれ算定できない。
(13) (1)の「ヌ 外傷歯の保護を目的として製作した口腔内装置」とは、18 歳未満の患者であって、外傷歯に係る受傷から1年以内であり、暫間固定等を行った患者に対し、日常生活時又は運動時等における当該外傷歯の保護を目的に製作する装置をいう。当該装置を製作した場合は、(2)から(4)までにかかわらず、「2 口腔内装置2」により算定する。ただし、日常生活時の外傷歯の保護を目的とするものを製作し「2 口腔内装置2」を算定した場合に、「ロ 歯ぎしりに対する口腔内装置」について、「1 口腔内装置1」、「2 口腔内装置2」又は「3 口腔内装置3」は算定できない。
(16) 口腔内装置を算定する場合は、(1)のイからヌまでのいずれに該当するかを診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
(17) (1)の「ヌ 外傷歯の保護を目的として製作した口腔内装置」を製作し、口腔内装置を算定する場合は、当該外傷歯の受傷日を診療録に記載すること。なお、他の保険医療機関で受傷後の処置及び暫間固定が行われた場合は、患者又はその家族等から聞きとった受傷時の状況等を診療録に記載すること。
(18) (1)の「ヌ 外傷歯の保護を目的として製作した口腔内装置」について、当該外傷歯の受傷日から起算して1年を超えた場合は、算定出来ない。
(19) (1)の「ヌ 外傷歯の保護を目的として製作した口腔内装置」について、日常生活時の外傷歯の保護を目的とするものと運動時の外傷歯の保護を目的とするものについて別の装置を必要とする場合には、それぞれ「口腔内装置2」を算定して差し支えない。
関連記事 ⇒ 口腔内装置の調整・修理の区分が整理されました
口腔内装置の調整・修理の区分が整理されました。
口腔内装置の調整の区分が整理されました。
口腔内装置調整の区分が整理され、対象装置に一部追加があります。
名称 | 改正前 | 改正後 |
口腔内装置 調整 | イ 睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置の場合 (120点) 【対象装置】 | イ 口腔内装置調整1 (120点) 【対象装置】 |
ロ 歯ぎしりに対する口腔内装置の場合 (120点) 【対象装置】 | ロ 口腔内装置調整2 (120点)(月1回) 【対象装置】 | |
ハ イ及びロ以外の場合 (220点) 【対象装置】 | ハ 口腔内装置調整3 (220点)(月1回) 【対象装置】 |
口腔内装置修理の対象装置が追加されました。
口腔内装置修理の対象装置に追加がありました。
名称 | 改正前 | 改正後 |
口腔内装置 修理 | 口腔内装置修理 234点 【対象装置】 | 口腔内装置修理 234点 ※従前と同じ 【対象装置】 なお、下記については、同一初診期間に当該装置の製作を行っていない場合、または、別の保険医療機関で製作している場合についても算定できる。 |
算定要件
I017-2 口腔内装置調整・修理(1口腔につき)
1 口腔内装置調整
イ 口腔内装置調整1 120点
ロ 口腔内装置調整2 120点
ハ 口腔内装置調整3 220点
2 口腔内装置修理 234点
注1 1のイについては、新たに製作した区分番号I017-1-2に掲げる睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置の装着時又は装着後1月以内に製作を行った保険医療機関において適合を図るための調整を行った場合に、1回に限り算定する。
注2 1のロについては、区分番号I017に掲げる口腔内装置の注に規定する歯ぎしりに対する口腔内装置、口腔粘膜等の保護のための口腔内装置又は外傷歯の保護のための口腔内装置の調整を行った場合に算定する。
注3 1のハについては、区分番号I017に掲げる口腔内装置の注に規定する顎関節治療用装置又は区分番号I017-1-4に掲げる術後即時顎補綴装置の調整を行った場合に算定する。
注4 同一の患者について1月以内に口腔内装置調整を2回以上行った場合は、第1回の調整を行ったときに算定する。
注5 2については、同一の患者について1月以内に口腔内装置修理を2回以上行った場合は、第1回の修理を行ったときに算定する。
(1) I017-1-2に掲げる睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置の装着を行った後、適合を図るための調整等が必要となり、口腔内装置の調整(装着時又は装着日から起算して1月以内に限る。)を行った場合は、1口腔につき1回に限り「1のイ 口腔内装置調整1」により算定する。
(2) I017に掲げる口腔内装置の「注」に規定する歯ぎしりに対する口腔内装置、口腔粘膜等の保護のための口腔内装置又は外傷歯の保護のための口腔内装置(「1 口腔内装置1」又は「2 口腔内装置2」により製作した場合に限る。)を装着後、咬合関係等の検査を行い、咬合面にレジンを添加又は削合により調整した場合は1口腔1回につき「1のロ 口腔内装置調整2」により算定する。なお、当該装置の調整は、月1回に限り算定する。
(3) I017に掲げる口腔内装置の「注」に規定する顎関節治療用装置を装着後、咬合関係等の検査を行い、咬合面にレジンを添加又は削合により調整した場合は1口腔1回につき「1のハ 口腔内装置調整3」により算定する。なお、当該装置の調整は、月1回に限り算定する。
(4) I017-1-4に掲げる術後即時顎補綴装置の装着後、レジンの添加又は削合により調整した場合は1口腔1回につき「1のハ 口腔内装置調整3」により算定する。なお、当該装置の調整は、月1回に限り算定する。
(5) I017に掲げる口腔内装置の「注」に規定する顎関節治療用装置、歯ぎしりに対する口腔内装置(「1 口腔内装置1」により製作した場合に限る。)、口腔粘膜等の保護のための口腔内装置(「1 口腔内装置1」又は「2 口腔内装置2」により製作した場合に限る。)及び外傷歯の保護のための口腔内装置(「2 口腔内装置2」により製作した場合に限る。)、I017-1-2に掲げる睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置並びにI017-1-4に掲げる術後即時顎補綴装置の修理を行った場合は、「2 口腔内装置修理」により算定する。なお、口腔内装置の調整と修理を同日に行った場合において、調整に係る費用は修理に係る費用に含まれ別に算定できない。また、装着と同月に行った修理に係る費用は算定できない。
(6) I017-1-3に掲げる舌接触補助床の修理を行った場合は、「2 口腔内装置修理」により算定する。なお、口腔内装置の調整と修理を同日に行った場合において、調整に係る費用は修理に係る費用に含まれ、H001-2に掲げる歯科口腔リハビリテーション料1は別に算定できない。
(7) 「1 口腔内装置調整」及び「2 口腔内装置修理」において調整又は修理を行った場合は、診療録に調整又は修理の部位、方法等を記載する。
(8) I017に掲げる口腔内装置の「注」に規定する顎関節治療用装置、歯ぎしりに対する口腔内装置(「1 口腔内装置1」により製作した場合に限る。)、口腔粘膜等の保護のための口腔内装置(「1 口腔内装置1」又は「2 口腔内装置2」により製作した場合に限る。)又は外傷歯の保護のための口腔内装置(「2 口腔内装置2」により製作した場合に限る。)について、同一初診期間に当該装置の製作を行っていない場合又は別の保険医療機関で製作している場合についても算定できる。
厚労省『事務連絡 令和6年度診療報酬改定関連通知及び官報掲載事項の一部訂正について』にて、訂正されている文章を緑色の取り消し線で示しています。
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フッ化物歯面塗布処置に変更がありました
フッ化物歯面塗布処置(F局)に変更がありました
「根面う蝕管理料(根C管)(30点)」と「エナメル質初期う蝕管料(Ce管)(30点)」が新設されたことに伴い、「フッ化物歯面塗布処置(F局)」の点数や対象患者等に変更がありました。
種別 | 改正前 | 改正後 |
1 う蝕多発傾向者の場合 (対象疾患:C管理中) | 【点数】 【対象患者】 【算定頻度】 | 【点数】 【算定頻度】 |
2 初期の根面う蝕に罹患している患者の場合 (対象疾患:根C) | 【点数】 【対象患者】 【算定頻度】 | 【点数】 【対象患者】 【算定頻度】 |
3 エナメル質初期う蝕に罹患している患者の場合 (対象疾患:Ce) | 【点数】 【対象患者】 【算定頻度】 | 【点数】 【算定頻度】 |
※1 根面う蝕管理料(新設)の対象は、初期の根面う蝕に罹患している歯管または特疾管を算定した65歳以上の患者、または初期の根面う蝕に罹患している歯科訪問診療料を算定した患者です。根面う蝕管理料の解説はこちら。
※2 エナメル質初期う蝕管理料(新設)の対象は、エナメル質初期う蝕に罹患している歯管または特疾管を算定した患者です。エナメル質初期う蝕管理料の解説はこちら。
※3 施設基準「口腔管理体制強化加算(旧か強診)」届出済みの場合、「3 エナメル質初期う蝕に罹患している患者の場合(対象疾患:Ce)」のF局の算定間隔を1ヶ月に1回へと短縮できます。
※ 施設基準および届出用紙はこちらからご確認ください。
算定要件
I031 フッ化物歯面塗布処置(1口腔につき)
1 う蝕多発傾向者の場合 110点
2 初期の根面う蝕に罹患している患者の場合 110点
3 エナメル質初期う蝕に罹患している患者の場合 130点
注1 1については、区分番号B000-4に掲げる歯科疾患管理料、区分番号B002に掲げる歯科特定疾患療養管理料又は区分番号C000に掲げる歯科訪問診療料を算定したう蝕多発傾向者に対して、主治の歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士が、フッ化物歯面塗布処置を行った場合に、月1回に限り算定する。ただし、2回目以降のフッ化物歯面塗布処置の算定は、前回実施月の翌月の初日から起算して2月を経過した日以降に行った場合に限り、月1回に限り算定する。
注2 2については、区分番号B000-12に掲げる根面う蝕管理料を算定した患者に対して、主治の歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士が、フッ化物歯面塗布処置を行った場合に、月1回に限り算定する。ただし、2回目以降のフッ化物歯面塗布処置の算定は、前回実施月の翌月の初日から起算して2月を経過した日以降に行った場合に限り、月1回に限り算定する。
注3 3については、区分番号B000-13に掲げるエナメル質初期う蝕管理料を算定した患者に対して、主治の歯科医師又はその指示を受けた歯科衛生士が、フッ化物歯面塗布処置を行った場合に月1回に限り算定する。ただし、2回目以降のフッ化物歯面塗布処置(エナメル質初期う蝕管理料の注2に規定する加算を算定する患者に対して実施する場合を除く。)の算定は、前回実施月の翌月の初日から起算して2月を経過した日以降に行った場合に限り、月1回に限り算定する。
(1) 1に規定するう蝕多発傾向者とは、B000-4に掲げる歯科疾患管理料の(10)に掲げる判定基準を満たすものをいい、B000-4に掲げる歯科疾患管理料又はB002に掲げる歯科特定疾患療養管理料(当該管理料の「注1」に規定する治療計画にフッ化物歯面塗布処置を行うに当たって必要な管理計画が含まれている場合に限る。)又はC000に掲げる歯科訪問診療料を算定した患者に対して算定する。なお、歯科疾患管理料の(11)についても準用する。
(2) 「2 初期の根面う蝕に罹患している患者の場合」は、B000-12に掲げる根面う蝕管理料を算定している患者に対して、フッ化物歯面塗布処置を行った場合に算定する。
(3) 「3 エナメル質初期う蝕に罹患している患者の場合」は、B000-13に掲げるエナメル質初期う蝕管理料を算定している患者に対して、当該病変部位の口腔内カラー写真の撮影を行い、フッ化物歯面塗布処置を行った場合に算定する。撮影した口腔内カラー写真は、診療録に添付又はデジタル撮影した画像を電子媒体に保存して管理する。なお、写真撮影に係る費用は所定点数に含まれ別に算定できない。また、2回目以降に「3 エナメル質初期う蝕に罹患している患者の場合」を算定する場合において、光学式う蝕検出装置を用いてエナメル質初期う蝕の部位の測定を行った場合は、口腔内カラー写真撮影に代えて差し支えない。この場合において、使用した光学式う蝕検出装置の名称と当該部位の測定値を診療録に記載又は添付する。
(4) フッ化物歯面塗布処置は、次の取扱いとする。
イ フッ化物局所応用による指導管理に用いる局所応用フッ化物製剤とは、2%フッ化ナトリウム溶液、酸性フッ化リン酸溶液をいう。
ロ フッ化物歯面塗布とは、綿球による歯面塗布法、トレー法及びイオン導入法等の通法に従い、主治の歯科医師又は歯科衛生士が行う局所応用をいう。
ハ 薬剤料は、当該加算の所定点数に含まれ別に算定できない。
ニ フッ化物歯面塗布処置は、1口腔単位での継続的な処置を評価したものであり、エナメル質初期う蝕及び初期の根面う蝕を有する患者については、いずれかの主たる疾患に対してのみ算定できる。
(5) 主治の歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、患者に対してフッ化物歯面塗布処置を行った場合は、主治の歯科医師は当該歯科衛生士の氏名を診療録に記載する。なお、当該処置を行った歯科衛生士は、業務に関する記録を作成する。
●う蝕多発傾向者の判定基準
改正前と変更はありません。
年齢 | 歯冠修復終了歯 | |
乳歯 | 永久歯 | |
0~4歳 | 1歯以上 | — |
5~7歳 | 2歯以上 または 1歯以上 | |
8~11歳 | 2歯以上 または 2歯以上 | |
12~15歳 | — | 2歯以上 |
算定要件
B000-4 歯科疾患管理料
(10) 「注8」に規定するう蝕多発傾向者とは、継続的な指導管理が必要な者であって、う蝕多発傾向者の判定基準の左欄の年齢に応じて右欄の歯冠修復終了歯を有するものをいう。
(う蝕多発傾向者の判定基準)
(11) う蝕多発傾向者の判定基準において、(10)にかかわらず次の場合はそれぞれに規定するところにより取り扱う。
イ フッ化ジアンミン銀塗布歯は歯冠修復終了歯には含まないが、5歳未満の患者の初期う蝕で、歯冠修復の実施が患者の非協力等により物理的に困難と判断される場合に限り、当該未処置う蝕歯にフッ化ジアンミン銀を塗布した場合、歯冠修復終了乳歯として取り扱う。
ロ I003に掲げる初期う蝕早期充填処置を行った場合は、歯冠修復終了歯として取り扱う。
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関連記事 ⇒ エナメル質初期う蝕管理料が新設されます
【手術】
準備中です。順次公開予定です。
【麻酔】
準備中です。順次公開予定です。
【歯冠修復及び欠損補綴】
クラウン・ブリッジ維持管理料の算定要件が変更されました
クラウン・ブリッジ維持管理料(補管)の算定要件が変更されました。
全部金属冠・4/5冠・3/4冠・レジン前装金属冠(単冠のみ)が、クラウン・ブリッジ維持管理料の対象外となりました。
クラウン・ブリッジ維持管理料の対象となる補綴物は、ブリッジ・CAD/CAM冠・硬質レジンジャケット冠・チタン冠・レジン前装チタン冠 です。
※注意:令和6年5月31日までにクラウン・ブリッジ維持管理料を算定した補綴物については、従前どおり2年間の再作製等は認められません。
また、クラウン・ブリッジ維持管理料の届出なしの医療機関において、全部金属冠・4/5冠・3/4冠・レジン前装金属冠 を作製した場合の点数は、70/100ではなく100/100で算定することとなりました。
算定要件
M000-2 クラウン・ブリッジ維持管理料(1装置につき)
注1 クラウン・ブリッジ維持管理料を保険医療機関単位で算定する旨を地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、歯冠補綴物又はブリッジを製作し、当該補綴物を装着した患者に対して、当該維持管理の内容に係る情報を文書により提供した場合に算定する。
(2) 「注1」の「歯冠補綴物」とは、M010-2に掲げるチタン冠、M011-2に掲げるレジン前装チタン冠、M015に掲げる非金属歯冠修復(「1 レジンインレー」を除く。)及びM015-2に掲げるCAD/CAM冠をいう。
(4) 永久歯(ブリッジの支台歯の場合を除く。)に対するM010の2に掲げる4分の3冠(前歯)、M010の3に掲げる5分の4冠(小臼歯)、M010の4に掲げる全部金属冠(小臼歯及び大臼歯)及びM011に掲げるレジン前装金属冠による歯冠修復のほか、次に掲げるものはクラウン・ブリッジ維持管理の対象としない。
イ 乳歯(後継永久歯が先天性に欠如している乳歯を除く。)に対する歯冠修復
ロ 歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有する患者に対するM015に掲げる非金属歯冠修復((6)のイに規定する場合を含む。)、M015-2に掲げるCAD/CAM冠((2)のイ及びロに規定する場合を含む。)及びM017-2に掲げる高強度硬質レジンブリッジ((2)のイに規定する場合を含む。)
ハ 全ての支台をインレーとするブリッジ
ニ 永久歯に対する既製の金属冠による歯冠修復
ホ 永久歯に対するM010-2に掲げる4分の3冠(前歯)、M010-3に掲げる5分の4冠(小臼歯)、M010の4に掲げる全部金属冠(小臼歯及び大臼歯)及びM011に掲げるレジン前装冠による歯冠修復(ブリッジの支台歯の場合を除く。)
(11) 令和6年5月31 日までにクラウン・ブリッジ維持管理料を算定した歯冠補綴物に係る規定については、なお従前の例による。
第12部 歯冠修復及び欠損補綴
通則8 区分番号M000-2に掲げるクラウン・ブリッジ維持管理料について地方厚生局長等へ届け出た保険医療機関以外の保険医療機関において、歯冠補綴物(区分番号M010の2に掲げる4分の3冠(前歯)、区分番号M010の3に掲げる5分の4冠(小臼歯)、区分番号M010の4に掲げる全部金属冠(小臼歯及び大臼歯)及び区分番号M011に掲げるレジン前装金属冠を除く。区分番号M000-2において同じ。)又はブリッジ(接着ブリッジを含む。以下同じ。)を製作し、当該補綴物を装着する場合の検査並びに歯冠修復及び欠損補綴の費用は、所定点数の100分の70に相当する点数により算定する。
CAD/CAMインレーの形成に対する加算点数が新設されました
CAD/CAMインレー製作時のKPと修形に加算が新設されました。
窩洞形成(複雑なもの):86点+150点
う蝕時インレー修復形成:120点+150点
算定要件
M001 歯冠形成(1歯につき)
3 窩洞形成
イ 単純なもの 60点
ロ 複雑なもの 86点
注10 3について、CAD/CAMインレーのための窩洞形成は、150点を所定点数に加算する。
(12) 「注 10」に規定する加算は、CAD/CAMインレーのための窩洞形成を実施した場合に限り算定できる。
M001-3 う蝕歯インレー修復形成(1歯につき) 120点
注1 CAD/CAMインレーのための窩洞形成は、150点を所定点数に加算する。
(2) 「注1」に規定する加算は、CAD/CAMインレーのための窩洞形成を実施した場合に限り算定できる。
M015-3 CAD/CAMインレー(1歯につき)
(1) CAD/CAMインレーとは、CAD/CAM冠用材料との互換性が制限されない歯科用CAD/CAM装置を用いて、作業模型で間接法により製作された歯冠修復物をいい、隣接歯との接触面を含む窩洞(複雑なもの)に限り、認められる。
レジン前装金属冠の算定要件に変更がありました
レジン前装金属冠の点数がブリッジ支台歯の場合と単冠の場合で分かれました。
レジン前装金属冠の装着時の点数が、ブリッジ支台歯の場合と単冠の場合で分かれました。
レジン前装金属冠の基本料は、ブリッジ支台歯の場合 1174点、単冠の場合 1170点 となります。
材料 | ブリッジ支台歯の場合 | 単冠の場合 |
12%金パラ | 2087点 (基本料1174点 + 材料料913点) | 2083点 (基本料1170点 + 材料料913点) |
銀合金 | 1281点 (基本料1174点 + 材料料107点) | 1277点 (基本料1170点 + 材料料107点) |
※令和6年4月1日時点の点数です
ブリッジ支台歯におけるレジン前装金属冠の対象が拡大されました。
ブリッジ支台歯におけるレジン前装金属冠の対象が「第一小臼歯」から「小臼歯」に変更されました。
ブリッジ支台歯の場合は、4番・5番に対してレジン前装金属冠が算定できるようになります。
【算定例】 ③4⑤ → 支台歯3番・5番のレジン前装金属冠◎ ④5⑥ → 支台歯4番のレジン前装金属冠◎ ⑤6⑦ → 支台歯5番のレジン前装金属冠◎ |
算定要件
M011 レジン前装金属冠(1歯につき)
1 前歯
イ ブリッジの支台歯の場合 1,174点
ロ イ以外の場合 1,170点
2 小臼歯 1,100点
(1) レジン前装金属冠とは、全部鋳造方式で製作された歯冠修復物の唇面又は頬面を硬質レジンで前装したものをいい、前歯又はブリッジの支台歯となる小臼歯に限り認められる。
大臼歯のCAD/CAM冠に対するエンドクラウンが新設されました
大臼歯のCAD/CAM冠に対するエンドクラウンが新設されました。
大臼歯におけるCAD/CAM冠に対して、「エンドクラウンの場合」の点数が新設されました。
施設基準(CAD/CAM冠及びCAD/CAMインレー)を満たしている場合、大臼歯(6番・7番・8番)に対して算定することが可能です。
エンドクラウンによるCAD/CAM冠を算定する場合は、支台築造および支台築造印象を算定することはできません。
また、歯根分割後の大臼歯に対するエンドクラウンは算定できません。
※エンドクラウンとは:CAD/CAMシステムで製作する支台築造と歯冠修復物を一体化した補綴物
算定要件
M015-2 CAD/CAM冠(1歯につき)
1 2以外の場合 1,200点
2 エンドクラウンの場合 1,450点
注1 1については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、歯冠補綴物の設計・製作に要するコンピュ-タ支援設計・製造ユニット(歯科用CAD/CAM装置)を用いて、歯冠補綴物(全部被覆冠に限り、エンドクラウンを除く。)を設計・製作し、装着した場合に限り算定する。
注2 2については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、歯冠補綴物の設計・製作に要するコンピュ-タ支援設計・製造ユニット(歯科用CAD/CAM装置)を用いて、エンドクラウンを設計・製作し、装着した場合に限り算定する。
注3 2については、区分番号M002に掲げる支台築造及び区分番号M002-2に掲げる支台築造印象は、所定点数に含まれ別に算定できない。
(3) 「2 エンドクラウンの場合」はCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)を大臼歯に使用する場合に算定する。
(5) 歯槽中隔部に骨吸収及び肉芽を形成している下顎大臼歯を保存可能と診断した場合において、当該歯を近遠心根の中隔部において分離切断し、中隔部を掻爬するとともに、各根管に対し歯内療法を行った上で、1つのCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)から「2エンドクラウンの場合」を除くCAD/CAM冠(近心根及び遠心根に対する補綴物が連結されているものに限る。)を製作し、装着する場合は、M010に掲げる金属歯冠修復の(9)に準じて算定する。
(6) 分割抜歯後のCAD/CAM冠(CAD/CAM冠用材料(Ⅴ)を使用する場合を除く。)の製作については、上顎の第1大臼歯又は第2大臼歯を3根のうち2根(口蓋根及び近心頬側根又は遠心頬側根のいずれか)を残して分割抜歯をした場合であって、残った歯冠、歯根の状態が歯科医学的に適切な場合に限り認められる。なお、下顎大臼歯を分割抜歯した場合は認められない。
大臼歯のCAD/CAM冠・CAD/CAMインレーの適用範囲が拡大されました
大臼歯のCAD/CAM冠・CAD/CAMインレーの適用範囲が拡大されました
大臼歯のCAD/CAM冠(Ⅲ)および 大臼歯のCAD/CAMインレーの対象が、以下のとおり拡大されました。
※CAD/CAM冠(Ⅴ)については従前と変更はありません。
CAD/CAM冠・CAD/CAMインレーを装着する部位の反対側に、大臼歯による咬合支持(固定性ブリッジによるものを含む)があり、次の①または②を満たす場合に、6番または7番に対するCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)およびCAD/CAMインレーの算定が可能となります。
① CAD/CAM冠・CAD/CAMインレー装着部位の同側に大臼歯による咬合支持がある場合
② CAD/CAM冠・CAD/CAMインレー装着部位の同側に大臼歯による咬合支持がなく、装着部位の対合が欠損または部分床義歯で、装着部位の近心側隣在歯までの咬合支持がある場合
<CAD/CAM冠 適用例>
※CAD/CAMインレーの場合も同じ考え方になります。
<CAD/CAM冠 適用一覧表>
部位 | 材料/種別 | 算定要件 |
1・2・3 番 | CAD/CAM冠材料(Ⅳ) | すべての前歯に対して算定可能 |
4・5 番 | CAD/CAM冠材料(Ⅰ) CAD/CAM冠材料(Ⅱ) | すべての小臼歯に対して算定可能 |
6・7 番 | CAD/CAM冠材料(Ⅲ) | CAD/CAM冠を装着する部位の反対側に、大臼歯による咬合支持(固定性ブリッジによるものを含む)があり、次の①または②を満たす場合 金属アレルギーを有する患者の場合はすべての大臼歯に対して算定可能(補管は算定不可) |
6・7・8 番 | CAD/CAM冠材料(Ⅴ) ※PEEK冠 | すべての大臼歯に対して算定可能 分離切断後の分割歯に対する算定不可 分割抜歯後の残った歯牙に対する算定不可 |
CAD/CAM冠(エンドクラウン) | すべての大臼歯に対して算定可能 支台築造の算定不可 分離切断後の分割歯に対する算定不可 |
※CAD/CAM冠の対象は「単冠」のみです。ブリッジ支台としては現状は認められておりません。
算定要件
M015-2 CAD/CAM冠(1歯につき)
1 2以外の場合
2 エンドクラウンの場合
(2) 「1 2以外の場合」は以下のいずれかに該当する場合に算定する。
イ 前歯又は小臼歯に使用する場合
ロ 第一大臼歯又は第二大臼歯にCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)を使用する場合(当該CAD/CAM冠を装着する部位の対側に大臼歯による咬合支持(固定性ブリッジによる咬合支持を含む。以下、大臼歯による咬合支持という。)がある患者であって、以下のいずれかに該当する場合に限る。)
① 当該CAD/CAM冠を装着する部位と同側に大臼歯による咬合支持があり、当該補綴部位に過度な咬合圧が加わらない場合等
② 当該CAD/CAM冠を装着する部位の同側に大臼歯による咬合支持がない場合は、当該補綴部位の対合歯が欠損(部分床義歯を装着している場合を含む。)であり、当該補綴部位の近心側隣在歯までの咬合支持(固定性ブリッジ又は乳歯(後継永久歯が先天性に欠如している乳歯を含む。)による咬合支持を含む。)がある場合
ハ 歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有する患者において、CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)を大臼歯に使用する場合(医科の保険医療機関又は医科歯科併設の保険医療機関の医師との連携の上で、診療情報提供(診療情報提供料の様式に準ずるもの)に基づく場合に限る。)
ニ 大臼歯にCAD/CAM冠用材料(Ⅴ)を使用する場合
(5) 歯槽中隔部に骨吸収及び肉芽を形成している下顎大臼歯を保存可能と診断した場合において、当該歯を近遠心根の中隔部において分離切断し、中隔部を掻爬するとともに、各根管に対し歯内療法を行った上で、1つのCAD/CAM冠用材料(Ⅲ)から「2エンドクラウンの場合」を除くCAD/CAM冠(近心根及び遠心根に対する補綴物が連結されているものに限る。)を製作し、装着する場合は、M010に掲げる金属歯冠修復の(9)に準じて算定する。
(6) 分割抜歯後のCAD/CAM冠(CAD/CAM冠用材料(Ⅴ)を使用する場合を除く。)の製作については、上顎の第1大臼歯又は第2大臼歯を3根のうち2根(口蓋根及び近心頬側根又は遠心頬側根のいずれか)を残して分割抜歯をした場合であって、残った歯冠、歯根の状態が歯科医学的に適切な場合に限り認められる。なお、下顎大臼歯を分割抜歯した場合は認められない。
(7) 特定保険医療材料料は別に算定する。なお、(5)及び(6)については、CAD/CAM冠用材料(Ⅲ)1歯分として算定する。
※M010に掲げる金属歯冠修復の(9)
(9) 歯槽中隔部に骨吸収及び肉芽を形成している下顎大臼歯を保存可能と診断した場合において、当該歯を近遠心根の中隔部において分離切断し、中隔部を掻爬するとともに、各根管に対し歯内療法を行った上で、近心根、遠心根にそれぞれ金属冠を製作し連結して装着する場合は、歯内療法は当該歯を単位として算定し、歯冠修復は製作物ごとに算定する。
なお、歯冠修復における保険医療材料料は、それぞれ小臼歯の材料料として算定する。
算定要件
M015-3 CAD/CAMインレー(1歯につき)
(1) CAD/CAMインレーとは、CAD/CAM冠用材料との互換性が制限されない歯科用CAD/CAM装置を用いて、作業模型で間接法により製作された歯冠修復物をいい、隣接歯との接触面を含む窩洞(複雑なもの)に限り、認められる。
(2) CAD/CAMインレーは以下のいずれかに該当する場合に算定する。
イ 小臼歯に使用する場合
ロ 第一大臼歯又は第二大臼歯に使用する場合(当該CAD/CAMインレーを装着する部位の対側に大臼歯による咬合支持(固定性ブリッジによる咬合支持を含む。以下、大臼歯による咬合支持という。)がある患者であって、以下のいずれかに該当する場合に限る。)
① 当該CAD/CAMインレーを装着する部位と同側に大臼歯による咬合支持があり、当該補綴部位に過度な咬合圧が加わらない場合等
② 当該CAD/CAMインレーを装着する部位の同側に大臼歯による咬合支持がない場合は、当該補綴部位の対合歯が欠損(部分床義歯を装着している場合を含む。)であり、当該補綴部位の近心側隣在歯までの咬合支持(固定性ブリッジ又は乳歯(後継永久歯が先天性に欠如している乳歯を含む。)による咬合支持を含む。)がある場合
ハ 歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有する患者において、大臼歯に使用する場合(医科の保険医療機関又は医科歯科併設の保険医療機関の医師との連携の上で、診療情報提供(診療情報提供料の様式に準ずるもの)に基づく場合に限る。)
【その他】
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